第一幕その六
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いない。逆に睨み返す。場を不穏な空気が支配した。
「待て、そんなにいがみ合ってどうするつもりだ」
シモンが彼等の間に入った。そして双方を宥めようとする。そこへ群集がまた叫んだ。
「総督を殺せ!」
今度はシモンに対してだ。これは追われているガブリエレ達の言葉の様だ。シモンはそれを聞いて毅然とした態度で言った。
「私を殺せ、か。面白い」
そう言うと側に控えていた書記官の一人へ顔を向けた。
「この官邸の戸口を開けよ」
「えっ!?」
それを聞いて一同驚いた。
「そしてあの広場にいる者達に伝えよ。ここに来るがいいとな。私が待っていると」
「しかし・・・・・・」
書記官はそれを聞いて口籠もった。
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