プロローグその一
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船乗りであったのだ。
彼はイスラムやヴェネツィアとの戦いで武勲を挙げた。そして今や平民達にとては希望の星だったのだ。
「おいパオロ、俺に何の用だ?」
彼はパオロの姿を認めると彼に尋ねた。
「おや、ピエトロから事情はお聞きした筈ですが」
彼はそれに対して悪戯っぽく笑って言った。
「俺が総督にか?馬鹿な事を言うな」
シモンは顔を顰めて言った。
「おや、ご不満ですか?この街の長になるというのに」
「俺はそんなものには元々あまり興味は無いしな。それとも御前等は自分達の為に俺を担ぎ出すつもりか?」
「それが嫌だとでも」
パオロはそれを肯定した。
「当然だ。御前等がこの街の貴族達に対してどう思っているのかは知っている。だがそれは俺には何の関係も無いだろう。そんなに何かしたいのなら御前達だけでやれ」
シモンは不快を露にして言った。
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