機動戦士ガンダムSEED
0191話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
を上げたままのディアッカがそう話しかけてくる。
「ああ、そうだ。アークエンジェルから人員が来るまでは大人しくしてて貰うぞ」
「へぇ。あんた、あの機体に乗ってるって事はヘリオポリスで俺達と会った奴だよな? それにその声は何回か宇宙での戦いの時に接触回線で聞いた覚えもある。……いいのかよ、ナチュラルのあんたがコーディネーターの俺の前に一人で立って」
薄ら笑いを口元に浮かべながら油断の出来ない視線を向けて来るディアッカ。だが、俺は口元に嘲笑を浮かべてから口を開く。
「ゴットフリートで狙われているのにか?」
「ふん、あんたを人質にすればどうとでもなるさ。それにあんたの機体、PS装甲は展開出来ないようだが、まだ動くだろう? ならアレを奪って逃げるとか考えないのか?」
「奪う、ねぇ……」
パイロットスーツのヘルメットを脱ぎ、近くに落ちていた拳大の石ころを手に取りディアッカに見せつけるようにして右手で握る。そして力を入れてると……
「おいおい、あんた本当にナチュラルか?」
俺の手の中で粉々に砕かれた石の破片を見ながら、引きつった顔で呟くディアッカ。
「さて、どうする? 俺を人質にするか?」
「……やめとくよ。とてもじゃないけど俺の手には負えなさそうだ」
「そうか。なら……っ!?」
大人しくしていろ。そう告げようとしたその時、遠くで巨大な爆発音が響き渡り、爆風によるものか強烈な風が周囲で荒れ狂う。ディアッカはその風に抗う事が出来ないままに地面へと倒れ込んだので、そのまま逃亡されないようにディアッカの背中へと足を降ろして押さえつけておく。
「おいっ、仮にも降伏した捕虜にする態度かよ」
「黙って……いろっ!」
爆風により吹き飛ばされてきた木の枝を、手で掴み取って近くへと放り投げる。
「……」
近くに落ちた木の枝、その折れた部分が尖っているのを見たディアッカは立っているのが危険だと判断したのだろう。それ以上は何も言う事なくその場に伏せたままアークエンジェルからの護送要員が来るのを待つのだった。
今の爆発はイージスの自爆だろう。そうなると予定通り進んだ……か?
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ