機動戦士ガンダムSEED
0191話
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距離を取り、睨み合うブリッツとデュエル。ジリジリとした緊張感が周囲を満たし……今だっ！
こちらの動きが止まっているのを確認したのだろう。アークエンジェルの主砲であるゴットフリートから緑色のビームがデュエルへと向かって放たれる。
さすがにそれを食らうのは御免だったのかグゥルで上空へと退避したデュエルだったが、こちらとしてはチャンスに違いない。
「集中」
精神コマンドの集中を使用し、ゴットフリートのビームを回避するようにして下からデュエルのグゥルへと急速に近づく。そのままトリケロスに内蔵されているビームライフルでグゥルを撃ち抜こうとして……次の瞬間、精神コマンドのおかげで高まった集中力によりバスターが腰にある2つの砲を連結してこちらを狙っているのに気が付く。
「ちぃっ、加速！」
精神コマンドの加速を利用し、グゥルの速度を増す事により今までいた場所を離脱。同時にバスターから放たれた、ストライクのアグニに勝るとも劣らぬビームがつい数瞬前までブリッツのいた場所を貫く。
チラリとバスターの方へと視線を向けると、俺に射撃した隙を突くかのように上部から襲い掛かったスカイグラスパーと砲火を交えていた。
「さすがコーディネーターといった所か」
今の援護射撃が無ければデュエルの乗っていたグゥルが破壊されていたのは間違いない。下手をしたら――俺にとっては上手くいったら――ビームライフルでデュエルを撃破出来ていた可能性もあった。その危険性を感じたからこそバスターもスカイグラスパーを放ってまで援護してきたのだろう。
「っと！」
こちらがバスターの砲撃を回避した隙を突くかのように、デュエルが自分の乗っていたグゥルを蹴って空を跳びながらビームサーベルを振り下ろしてくる。その一撃をトリケロスで防御し、そのまま押し返す。
頼りない足場のグゥルだが、それでも足場があるブリッツと違い、デュエルは跳躍して攻撃してきている為にその差でこちらが押し勝つ事が出来た。
「貴様、貴様、貴様ぁぁぁぁっっ！」
まるで癇癪を起こしたかのようなイザークの声が接触回線で聞こえてくるが、それを無視してグゥルに着地したデュエル目掛けてビームライフルを発射する。
だが、癇癪を起こしてはいてもさすがは赤服を着る資格を持つイザークという事か。咄嗟に着地したグゥルを強く踏み込む事により意図的に空中でのバランスを崩して機体の位置を下げる。結果、トリケロスから放たれたビームはデュエルのアサルトシュラウドに装備されているレールガンを破壊するだけに留まり、機体自体は無傷でやり過ごされてしまった。
「……やるな」
その咄嗟の反応に思わず呟く。激高してるように見えるが、大事な所では冷静な判断を下している。これがただの癇癪持ちならここまで手
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