カフェでの出来ごとですよ?
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について調査して欲しいと頼まれたんです。どうやら、子供たちを人質にとっているみたいで…………」
そこから教えられたのは、2105380外門に本拠を構え、多くのコミュニティを傘下に治めているフォレス・ガロ。でも、それは多くのコミュニティから子供たちを人質にとった上でのことみたいで、さらにその人質を全員殺害しているとの事らしい。
「よく調べたわね」
「この子達のおかげですよ」
ジン君の手に小さな水流が巻き起こって、水で出来た人型を取った。
「アクアちゃん達の御蔭か」
「精霊の情報収集能力は凄まじいわね」
そんな話しをしていると、私達が座っている席に新たな人が勝手に座ってきた。
「おやぁ? 誰かと思えば東区画の最底辺コミュニティ“名無しの権兵衛”のジン君じゃないですか」
みれば、そこには二メートルを超える大柄な体を窮屈そうにタキシードで包んだ変な男がいた。
「…………ガルド」
ジンは大柄な男性を睨みつけ、呟いた。
知り合い?
「あなたの同席を認めた覚えはありませんよ。ガルド=ガスパー」
「黙れ、この名無しめ。聞けば新しい人材を呼び寄せてこそこそと何かしているみたいじゃないか。コミュニティの誇りである名と旗印を奪われてよくも未練がましくコミュニティを存続させるなどできたものだ。そう思わないかい、そこなお嬢様方?」
ガルドと呼ばれた巨体の男は私達を見下ろすあまりにも失礼な態度だから、私と飛鳥は冷ややかな態度で返す。
「失礼ですけど、同席を求めるならばまず氏名を名乗った後に一言添えるのが礼儀ではないかしら?」
「おっと、これは失礼しました。私は箱庭上層に陣取るコミュニティ666の獣の傘下であるフォレス・ガロのコミュニティのリーダーをしています」
どうやら、獲物が釣れたみたい。
「飛鳥」
「ええ、任せて。ねえ、貴方。私の質問に黙って答えなさい」
「っ!?」
「旗を賭けて戦うのは本当にどうしようもなく追い詰められた時だと私は聞いたのだけれど、貴方はどうしてそう何度も戦えたのかしら? ましてや、主催者権限を持つ魔王でもないのに。その辺、教えてくださる?」
ガルドは反射的に別の事を口にしようともがいただろうが、彼の意思に反して口は言葉を紡いでいく。何故なら、飛鳥の威光のギフトには生半可な存在じゃ逆らえないから。
「き、強制させる方法は様々だ。一番簡単なのは、相手のコミュニティの女子供を攫って脅迫すること。これに動じない相手は後回しにして、徐々に他のコミュニティを取り込んだ後、ゲームに乗らざるを得ない状況に圧迫していった」
「まあ、そんなところでしょうね。あなたのような小者らしい堅実な手です。けど、そんな違法で吸収した組織があなたの下で
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