黄巾の章
第1話 「しゅ、しゅみましぇん! あう……かんじゃった」
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う、でしゅ」
……もう驚かんぞ、いや驚くけど。
「ほう、とう……?」
「鳳統でしゅ、あう」
そっかあ……なるほど。そうきたか。
あの……俺でも知っている二大軍師か。はっはっは……
「どうしてこうなった」
「ご主人様?」
「なんでもない。えーと……諸葛孔明。字が孔明?」
「は、はい、姓は諸葛、名は亮、字が孔明でしゅ!」
「せ、姓は鳳、名は統、字が士元でひゅ」
「なるほどなるほど……間違いないわけね。はっはっは……」
「「??」」
まいった……俺、漫画とかアニメの孔明、好きだったんだけどなぁ。
細かい内容はほとんど覚えてないけど。
「えっと、で、用は何かな?」
「はい、私たちは……」
早口の上に噛んでいるから、とてもわかりづらかった。
まあ要約すると……水鏡という先生のところで勉強していたが、世の乱れを感じてどうにかしたいけど、自分じゃ力がないから義勇軍に参加したい、ということらしい。
「つまりそういうことだね」
「はわわ、纏められちゃった」
「あわわ……」
まあ、俺が天の御遣いというネームバリューも当てにしてきたということらしい。
俺はそんなこと義勇軍集めには一言も言ってないけど……まあ、桃香あたりが言いふらしそうではあるな。
「どう思う、桃香、愛紗、鈴々」
「うーむ……しかし、二人は若すぎるような気もしますが」
「「私たち、十八歳でしゅ」」
「え、ウソ」
どう見ても幼女です。
「公式ではそうなってます」
「どこに言ってる」
「いえ、なんでもありましぇん」
「それはまあともかく、鈴々と違い戦場に立つにはいささか……」
「まあ、それはわかるけどね」
さて、どうしたもんか……
本音を言えば、こんな幼女を戦場に連れて行くには俺も反対。
でも二人は、あの二大軍師。
こんな義勇軍には本来、参加なんかしてくれる人ではない。
だから渡りに船、なんてレベルの話じゃないのだが。
(それは俺だけが知っていることだしな)
そもそもあの二人ってどこで劉備と会ったっけ?
……だめだ、この辺はまったく覚えてない。
孔明が参加したきっかけが、三顧の礼ってのは覚えているが……会ったと仕えたじゃ意味も違うのかもしれない。
まあ、もうこのあたりは考えても仕方ないか。
「桃香と鈴々はどう思う?」
「私は……うーん、本人が望むなら、かなあ。危険なことはわかってるけど、本人達が望むなら覚悟のうえだろうし」
桃香は民の被害は悲しむけど、戦う意思のある人は尊重する……まあこの辺が桃香自身、偽善と言うあたりなのかもしれんな。
「鈴々は?」
「鈴々はかまわないのだ。鈴々同様、本人達が望むなら戦うべきなのだ
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