第三話 見えない駆引き
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≠完成させる。
「では、次に手順を説明させていただきます。まず、貴方はギフトゲーム当日にコミュニティのリーダーをそこの布に包まれた生物に移していただきます。そして、鬼種≠フ純血である貴女がそのギフトを与え、ガルドさんはすぐにコミュニティを脱退と同時に、自身の名前を改名してください。悪名として広まった名なんて、単なる足枷にしかなりませんから。その後は、ノーネーム≠フメンバーに見つかることなく・・・・・・二〇〇〇〇〇〇外門に移動し、新しく僕の代行者としてコミュニティを設立してください。コミュニティ名はエクリプス≠ナお願いします。そして僕を不在のリーダーとして登録、あるいは空席にしておいてもらえればと思います。貴方には福リーダーとして、一時的にそのコミュニティを育ててもらいます。大まかな方針は逐一連絡するので、そちらの方はまた後ほどお話しましょう」
「――つまり大雑把に纏めると、俺はギフトゲームの当日に、その布に包まれた生物へコミュニティのリーダーを変更して、コミュニティを脱退と同時に自身の名前を改名。すぐに二〇〇〇〇〇〇外門に移動し、新しくアンタの代行人としてエクリプス≠ニいうコミュニティを設立する、ということだな?」
「そういうことです。もし出来るのであれば、貴方にそこでの人脈を作っていただきたいと思っております。ちゃんと、対等な付き合いとしての人脈ですよ? でないと、この二の舞になりますから。同じことを繰り返した場合、僕は貴方を問答無用で殺します」
殺します。そう宣言をした時だけ、ガルドの肌に鳥肌が立ち、体中に悪寒が走り、恐怖に震えた。つまりそれは、この少年が本気でそう言っているという事の表れなのだ。
「というか、貴方はもう根本から口調を変えてください。紳士の口調で通すならそれ一直線で、一切油断することなく演じきってください。本来の口調を表に出したいのであれば、人間関係に当たり障りない程度には自重して発言をしてください。くれぐれも、二つの口調を場合によって使い分けるようなことはしないでくださいよ。一つの口調を常に誰の居ない所でも通し切ってください。貴方のその口調の使い分けは、ハッキリ言ってウザいです。それでは、くれぐれも不備の無いようにお願いいたします」
言いたい放題に全部言った後、少年はやることは済んだとばかりに背を向けて帰ろうとする。
「ま、待ってくれ! アンタの名前を、聞かせてくれ」
と、ガルドが帰ろうとする彼を引き留める。少年は再びガルドに向き合って、今までにない最高の笑顔でこう名乗った。
「本名は古東勝。でも、コミュニティの方にはマーシャル≠ナ通しておいてね。それと――さっきの悔し涙と本音、しかと受け取ったよ。だから、ただの獣でしかなかった時代からの夢、今度はきっちり成就させよ
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