第34話 海鳴市に正義降臨!(2)
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してくれてありがとうホ。
…こうしてもらえて、ジュンゴって何だかお兄ちゃんみたいだホ」
純吾も立ちあって、もう一度頭を撫でてそれに答えた。わしわしと頭を撫でられ、くすぐったそうにするジャックフロスト。
「…じゃあ、合体お願いするホ」
「ん…、分かった」
最後にそう言葉を交わすと、ジャックフロストも一歩後ずさり、パワーと並ぶ。純吾が【邪教の館.exe】を起動する。そして二柱に携帯を向け、決定ボタンを押した。
「では、天の回廊へと戻ります。願わくは、あなたとの再会が幾世の後となる事を…」
「ジュンゴ、できた後の仲魔の事、よろしく頼むホー」
パワーとジャックフロストの足元に、白い光でできた魔法陣の様な、ゲートの様なものが現れ光を立ち昇らせる。白く丸いそれは段々と上へせり上がって行き、それと同時に二柱の体を解き、マグネタイトへと還元していく。
「綺麗…」
純吾の後ろで、誰とはなしにそう言葉が漏れた。
二柱の体を構成していたマグネタイトは、空へ舞い上がる。封時空間がうす暗いのも相まって、夜空の星が間近で瞬いている様に見えたからだ。
二柱のマグネタイトは少しの間空中にとどまった後、二柱が立っていた間に注ぎ込まれる。その注ぎ込まれたマグネタイトを基にして、一つのゲートが出来上がった。先ほどと同様に段々とせり上がっていくゲート。
だが、その役割は違う。先ほどは仲魔をマグネタイトへと還元するためにせり上がって行ったが、今はせり上がると同時に段々と二柱のどちらとも違う悪魔を構成していく。
「集いし思いが、ここに新たな力となる…」
完全にゲートがせり上がる事でできた光の柱の中から、ジャックフロストに似た、だが、パワーの様な厳格さを併せ持った声が聞こえてくる。
「ホーゥッ!」という掛け声とともに、光の柱から、その新しい仲魔が飛び出してきた。
白い、尖った二本角を持つ兜をかぶり、胸部を守る白銀の鎧の下に「A」をかたどったラインを持つ、黒いスーツを着た新しい純吾の仲魔。
着地すると同時に純白の手袋に覆われた右拳を高く掲げ、彼は、己の現界を高らかに宣言した。
「今、光さす道とならんっ! 幻魔、フロストエース! ここに見参っ、ホーー!!」
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