第百四十九話 銀河帝国歌劇団
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恥ずかしながら、その通りです」
「メックリンガー総合プロデューサー渾身の作、私達GIO48華組のデビュー曲“会いたかった”をお聞きください」
マナリーナ女史の言葉に合わせて壇上から降りると、代わってGIO48華組メンバー48人が勢揃いした。皆うら若き乙女で可愛いのだが、私としては複雑な心境だ。
私が総合プロデューサー席に帰ると、マナリーナ女史の合図で歌が始まる。この歌は殿下が作詞作曲を行い私が編曲したのが、殆ど原案通りで改正するところがなかったほどの曲だ。これを私の作と言うのは芸術家として何ともいえない心境だが、致し方ないと考えることにした。いずれ私も殿下に負けない曲を作ろうと決めたのだから。
会場を見渡すと招待客の多くが聞き惚れている姿が見受けられ、殿下の才能の素晴らしさを実感することになった。やはりあの方は、生ける芸術作と言えるのではないだろうか?私としては、これからも殿下の事を見ていきたいと切実に思った。
■ローエングラム大公記念劇場 ラインハルト・フォン・シェーンヴァルト
今回の遠征準備で忙しいにもかかわらず、あの小娘の記念の為に貴重な時間を削ってまでオペラと歌を聴かねばならないとは、時間の無駄も甚だしい!キルヒアイスが心配そうに俺を見ているが大丈夫だ、この程度の我慢ならノルデインの阿呆の付き合いに比べたらまだましだ!
貴族の阿呆どもが小娘のために媚びを売るのを見ているとつくづく阿呆共と感じる。訳の判らん演劇を見るなど苦痛以外の何者でもない!
やっと終わったと思えば、午後の部に強制参加で五月蠅い歌を延々と聴かされたのだから!
なんだあの、GIO48と言うのは、五月蠅いだけの小娘共が声を上げながらひらひらした破廉恥きわまりない衣装で踊り歌うなど、女性は姉上のように淑やかな方が良い。キルヒアイスも同じ意見だろう。
総合プロデューサーなどと言う訳の判らん事をしてるメックリンガーも唾棄すべき存在だ。軍人のくせにあのような破廉恥な事にうつつを抜かすとは、一時はあの者を俺が元帥府を開いた暁に登用しようと思っていたが、とんだ思い違いだったようだ!あの様な人材は俺から願い下げだ!
せいぜい小娘達と遊んでいるがいい。馬鹿らしい、早く終わらないだろうか!そうだろうキルヒアイス。
■ローエングラム大公記念劇場 ジークフリード・フォン・キルヒアイス
ラインハルト様のご機嫌が悪い。あまりにも悪すぎる。
趣味の全くないラインハルト様にしてみれば、ローエングリンは何が何だか判らない状態なのでしょうから、確かにラインハルト様が苛立つのも判らないではないのですし、時間の無駄と考えるのも判るのですが、ラインハルト様があまり苛ついた態度をおとりになると、アンネローゼ様にもご迷惑が掛かるのです。
アン
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