原作前
第一章 大戦期
第十四話
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「〜♪〜〜♪ デート、デート☆ 鏡君とデート☆」
ミカエルたちとの戦いの後、天使側では四大熾天使をもってしても俺を倒すことができなかった。
という否定できない噂が流れ、その結果天使側の侵攻が衰え戦線は落ち着きを取り戻した。
その結果、プールソン卿の計らいで俺たち最前線メンバーも交代制ではあるが休みをもらい、現在俺はセラとともに大都市リリスをうろついている。
まぁその、所謂デート……というものだな。うん。
ここリリスは俺たちが通っていた学院がほど近くにあり、休みの日はよく遊びにきていたのだが学院卒業後は一回も訪れていない。
「ねぇ鏡君、あそこに前までなかったお店があるよ☆」
「そうだな。…セラ、あの店なくなったみたいだぞ」
俺が指差す先にあるのは俺たちが学院に通っていたときによく訪れていた喫茶店だ。
今はもう、建物だけがさびしげに残っている。
「本当だ……。卒業した時はまだあったのに」
「戦争が始まって何年か経つからな……」
以前首都に行った時は感じることができなかったが、戦争の影響は冥界のあらゆるところで見受けられる。
俺たちが目に見えずらい戦争の影響を目の当たりにしていると、緊急の連絡が入った。
その連絡の内容は俺たちを驚愕させるのに十分すぎるものであり、セラと目を見合わせる。
「セラ…………」
「鏡君……」
「「二天龍が現れた!!!!」」
連絡によって知らされた集合ポイントには悪魔だけでなく、天使や堕天使の姿の見受けられた。
「鏡君、これって」
「ああ、とりあえずあそこで手を振っているマオー様に話を聴こう」
そう言って物凄い勢いで手を振っているマオー様に近づき、話しかける。
「というわけでマオー様。現在の状況を簡潔に、かつ分かりやすく説明してくれ」
「話しかけるなりそれかい? まぁ、いいや。二天龍が現れた。一勢力じゃ敵わない。じゃあ三勢力合同で戦おう。 って感じ」
「なるほど、分かりやすい説明ありがとう。今回はマオー様以外の魔王様は来ているのか?」
二天龍相手となれば大軍勢を連れて来てもおかしくないと思うのだが……。
「いや、今回は僕だけだよ。他の連中もトップと実力のある者だけを連れて来ているのみだよ。僕たちも君たちのような信用できて実力のある者たちだけを連れて来ているしね」
「信用できる?」
「ようするに他勢力のトップと顔をあわせても問題を起こさない、ということかな。こんなところでいがみ合いたくはないしね」
確かに、こんなところで問題が起こればそれこそ二天龍どころではない。
「さて、そろそろ会議が始まるよ。遅れないようにしてくれ」
そう言い残してマオー様は去って行った。
「……ねぇ鏡君☆」
「なんだ、セラ?」
「今のルシファー様だよね?」
「そうだな。マオー様だな」
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