第72話 夕日の決戦
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が良い!】
突如、声が響いてきた。先ほどテレビで聞いたのと同じ声だった。
声がしたのは遥か頭上だった。今居る位置からかなり離れた位置の遥か上空にそれは居た。
白い体毛に覆われた体に黒い顔と赤い宝玉を取り付けたような顔をしたナックル星人が上空に浮かんでいた。
そして、そのナックル星人の手には何かが持たれていた。
それは人、それも子供だった。
【どうしたウルトラマン? 出てこないのならば、ガキ共を一人ずつ殺すぞ。それが嫌なら出て来て我々と戦え】
手に持っている子供の泣き声がこちらまで聞こえて来る。泣き声の様なのが聞こえてきた。
声色からしてまだ年端もいかない子供であった。その子供を無情にも殺そうと言うのだから。
「フェイトちゃん、すぐに助けられないの?」
「駄目、あれだけ距離があったら私でも難しいよ! それに宇宙人に掴まれてるんじゃ尚の事難しいし」
最悪であった。流石のフェイトでもあれだけ距離が離れていては近づくにも時間が掛かる。第一それまで魔力が保たない。
それに、いざ間に合ったとしてもその前に宇宙人が人質の子供達を握り潰してしまっては元も子もない。
「う……い、行かなければ……僕が、行かなければ……」
突如、郷が立ち上がりナックル星人の元へと歩き出そうとしだす。
「ちょっと待て、何処へ行く気だ?」
「僕が、僕が行かなければ……僕が行かないといけないんだ!」
「無理をするな! お前一人で何が出来る? 奴はウルトラマンを呼んでるんだぞ!」
「そうだ、僕が……そのウルトラマンなんだ!」
フェイト以外の誰もが衝撃を受けた。郷秀樹があのウルトラマンだったと言う事に。
そして、ナックル星人がそのウルトラマンを呼んでいると言う事に。
「待ちやがれこの性悪野郎!」
だが、其処へ甲児の操るマジンガーZが躍り出た。あそこまでされて黙って居られる訳がない。
そして、それが甲児ならば尚更だ。
【何だ人間か? 生憎だが私は貴様等下等生物に構っている時間はないのだ。命は助けてやるから何処へでも消えるが良いわ!】
「ざけんじゃねぇ! 散々人に喧嘩売っといてどの口が言いやがる! ウルトラマンの出る幕じゃねぇ! 俺がてめぇを叩きのめしてやらぁ!」
Zの太く黒い指が上空に居るナックル星人を指差す。それには流石にナックル星人も無視できなくなったようだ。
やれやれと首を左右に振りながらもZを見下ろす。
【面倒な事だ。仕方ない、相手してやるか! 出て来い、ブラックキング!】
ナックル星人の命令と共に地面から突如それは姿を現した。
全身黒い体の巨体に雄雄しき角を供えた怪獣であった。
「何? 怪獣を出しやがった!」
【やれ、ブラックキング! その目障りなロボットを片付けろ!】
ブラックキングが諸手を挙
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