暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーヒーロー戦記
第72話 夕日の決戦
[8/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
も、本来の性質は変わらないらしい。
 其処がまた甲児らしいと言えばらしいのだが。
「盛り上がるところ悪いが、その宇宙人が何処に居るのか、検討はついてるのか?」
 盛り上がる甲児達を横からシグナムが尋ねる。それに対し、甲児を筆頭にして、なのは、フェイト、はやての一同は声を揃えた。
「あ」と……。




     ***




 場所は案外すぐに見つかった。一通り映像を見終わった後、ナックル星人の口からご丁寧に場所を告げられたのだ。
 散々悩みまくったのがまるで馬鹿みたいであった。
「畜生、あの野郎何処まで俺達の事おちょくりゃ気が済むんだ!」
 当然甲児にとっては良い気分じゃないのは火を見るより明らかであったりする。マジンガーZを操縦しながらも未だにその怒りは収まる様子を知らないでいた。
「甲児さん、いい加減機嫌直したら?」
「バーロィ! 天下の兜甲児様があそこまでおちょくられて黙ってられるかってんだ! あのお気楽宇宙人め。今度出くわしたら顔面に鉄拳を叩き込んで梅干にしてやらぁ!」
 腕をボキボキと鳴らしながら頬に青筋を浮かべて呟いている。
 その顔を見るに明らかに怒り心頭中だってのが分かる。
 が、皆分かっての通り現在甲児はマジンガーZを操縦中である。
 従って、操縦桿を手放してしまったが為にマジンガーZのバランスは大きく崩れてしまい半回転してしまいだしたのだ。
 当然その中に乗っている者達は溜まったものじゃない。
 生身でシェイクをされている気分だ。グルグル回りだしその中でキャノピーや壁などに叩きつけられる。
「な、何やってんですか甲児さああああん!」
「甲児兄ちゃんのアホ! 何操縦桿手放しとんねん!」
「わ、悪ぃ悪ぃ……ところでシグナムさん。胸退けてくれない? 流石に良い気持ちなんだけど目の前が見えないしさぁ」
 見れば、甲児の顔面にシグナムの胸が押し当てられてる状態になっていた。
 甲児としてはラッキーな状態だが、当のシグナムにしてみれば冗談じゃない。
「なっ、ききき、貴様ああああ! 一度ならず二度までも私を辱めるつもりかあああああああ!」
 顔を真っ赤にして怒鳴り散らすシグナム。狭いパイルダー内な為に甲児だけではなく、一緒に乗っているはやて達もその轟音に耳を塞ぐ始末だったりする。
「シグナム〜〜、怒鳴るのは勝手やけんども場所を考えてから怒鳴ってや〜」
「も、申し訳ありませんでした」
 烈火の騎士が小学生に叱られて凹む。
 かなりシュールな光景だった。
 そうこうしている内にマジンガーZが大地へと降り立つ感覚を感じた。
 それに呼応して誰もがパイルダー越しに映る町の光景を目の当たりにする。
 其処は見るも無残な姿だった。
 まともに建っている建築物など一つも残っていない。
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ