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スーパーヒーロー戦記
第72話 夕日の決戦
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ぎない。
 壊れた機械は正直に修理に出しなさい。
「あの、甲児さん……そんな事したら壊れちゃいますよ」
「大丈夫大丈夫。機械ってのはこうすりゃ直るってもんだよ」
 心配するフェイトを他所に甲児は仕切りにたたき続ける。アミーゴのテレビはいまや懐かしき大型のブラウン管のテレビだ。
 地上デジタルのこの時代にブラウン管のテレビで映るのか!?
 とお思いの人も多いが其処はツッコミしないで頂きたい。
「あらら〜、甲児兄ちゃんはテレビ叩き幕ってまうし、ゲン兄ちゃんもジン兄ちゃんもどっか行ってしもうたし、シグナムは未だに立ち直れてないし。ええ加減機嫌治しぃやシグナム〜」
「うぅ……あ、主がそう仰るのでしたら……」
 主の命令は絶対。それが守護騎士の宿命だ。
 そう自分自身に言い聞かせ、無理やりにもシグナムは機嫌を立ち直らせた。
 が、余り立ち直れて居ないらしく目元に隈が出来ているし、涙を流した箇所が乾いてゴワゴワになっている。
 相当泣きじゃくったのだろう。
「お、映ったぞ!」
 そうしていると、甲児が突然声を張り上げた。見ると先ほどまで砂嵐しか映っていなかった筈のテレビ画面に徐々に映像が映り始めていたのだ。
 まさか本当にあんなので直ったとは驚きだ。
 そう思いながらテレビの画面に注目する一同。だが、映ってきたのは全く別の映像であった。
【あ〜、あ〜、マイテス、マイテス……音声に問題はないようだな。映像もちゃんと映ってるな?】
 其処に映し出されたのは見たことのない宇宙人であった。まるでコントでもするかの様にマイクテストなんかしているのが妙に笑える。
 そう思いながらその映像に映し出されている宇宙人を見ていた。
「何だろう、これ?」
「おいおい、ニュースの後はコント番組とかかぁ?」
 意外とコミカルな宇宙人だ。
 そう思いながらも皆はテレビに映し出されている宇宙人に見入っていた。
 だが、まるでコント番組と思われていたその宇宙人は、思いも寄らない発言をしてきたのだ。
【ウルトラマンに告ぐ。今すぐに我々ナックル星人の前に現れて我々と戦うが良い! さもなくば更に多くの人が死ぬ事になるぞ!】
「な、何だって!?」
 ナックル星人と名乗る宇宙人が放った言葉は衝撃であった。
 ウルトラマン。人が死ぬ。
 これは明らかな侵略者の言葉だった。
 そう、これはウルトラマンに対する挑戦状だったのだ。
「くそっ、こんな時にゲンもジンもどっか行っちまったし!」
「私達が行こうよ。このままじゃ多くの人が死んじゃうなんて嫌だよ!」
「当たり前だ! そんなこたぁ俺達がさせねぇ! 名指しで喧嘩を売ってきたんだ。利子つきで買ってお土産つきで追い返してやらぁ!」
 何時に無くいきり立つ甲児。如何に勤勉になろうとも、如何に頭が良くなろうと
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