第72話 夕日の決戦
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(に、兄さん……)
(ジャック、私のエネルギーを分け与える。そうすれば戦える筈だ)
ウルトラマンが自身の中に宿る力を光に変え、ジャックに流し込む。流れ出た光がジャックを包み込み、傷ついた体を癒していく。
体中に力が漲ってくる。カラータイマーが赤い点滅から青色へと変わる。
(ジャック、これを使え! これを用いればブラックキングとも互角に戦える筈だ)
セブンがそう言いジャックの左手に装着させたのは金色に輝くブレスレットだった。
(これは?)
(お前の力になってくれる物だ。それを用いて侵略者達と戦うんだ!)
(はい!)
新たな力、ウルトラブレスレットを受け取り、ジャックは頷く。
その頃、ナックル星人とブラックキングが揃って起き上がりだす。
【おのれ、多少計画に狂いはあったが、所詮貴様等ウルトラマンが揃おうともこのブラックキングに敵いはしまい!】
(それはどうかな? ナックル星人)
(私達兄弟を甘く見るなよ!)
夕日の照らす戦場で、ナックル星人とブラックキング対ウルトラ三兄弟の戦いが行われた。
ブラックキングのパワーは脅威だった。だが、それも三兄弟の連携の前では力だけの存在に変わってしまっていた。
セブンのウルトラ念力が。ウルトラマンの経験豊富な格闘術が。そして、ジャックのブレスレットがブラックキングを追い詰めていく。
【くっ、おのれぃ! 狙いをジャックだけに絞れ! 奴は瀕死の筈だ! 今なら簡単に殺せる筈だ!】
(僕を舐めるなよ! ナックル星人!)
ブラックキングが動くよりも前にジャックが動いた。
怪獣の巨体を軽々と頭上に持ち上げ、そのまま上空へと放り投げた。
飛行能力を持たないブラックキングはそのまま自由落下の如く地面に向けて真っ逆さまへと落ちていく。
其処へ上昇してきたジャックの手刀が炸裂した。
ブラックキングの首が綺麗に切断され、地面に落下する。それと同じくしてブラックキングの体が地面に舞い降り、轟音と共にその巨体は地面に沈んだ。
残るはナックル星人だけだ。
【ひ、ひぃぃ!】
(逃がさないぞナックル星人! 貴様に殺された罪無き人々の仇! 思い知れ!)
逃げ腰になるナックル星人を背後から掴み取り、そのまま上空へと飛翔する。遥か上空に差し掛かった所で、ナックル星人を脳天から地面へと放り捨てる。
ナックル星人もまた無様に地面に叩きつけられる。如何に凶悪な異星人と言えどもこの技に耐えられる筈がなかった。
瀕死の状態となったナックル星人に向かいジャックが歩み寄る。
【フフッ、これで勝ったつもりのようだな、ウルトラマン……だが、貴様等は既に我等の張った罠に掛かっているのだ】
(何!?)
【いずれ、いずれ星間連合全軍が、ヤプール様がこの星を制服する! 幾ら足掻こうとも貴様等に勝
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