第72話 夕日の決戦
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げて雄叫びをあげる。天を貫くかと思われる程の怒号であった。
マジンガーZの約二倍はある巨大な怪獣が今、Zの前に現れたのだ。
「へっ、上等だ! 掛かって来やがれ」
【馬鹿め、吠え面をかかせてやれ】
残骸となった町でマジンガーZとブラックキングが激しくぶつかりあった。
互いに距離を詰めてレスリングの様な組合を始めた。
Zの両足が徐々に後方に向けて後退しだす。パワーアップしたマジンガーZがパワー負けしている。
甲児にとってこれは衝撃的であった。
(何て馬鹿力だ! あのキングジョーですら持ち上げたマジンガーのパワーに対抗出来るなんて!)
マジンガーZは以前10体のキングジョーを圧倒した経歴があるのだ。
しかしそんなマジンガーZすらもこのブラックキングは物ともしない程のパワーを持っているようだ。
「くそっ! 負けて溜まるかよぉ!」
甲児は更にパワーをあげて挑む。だが、それでもこのブラックキングはびくともしなかった。
恐ろしい怪獣だった。Zの腕が軋む音がしだした。超合金ニューZの腕を握り潰すつもりのようだ。
そうはさせない。
「これでも食らえ!」
Zの両目が輝いた。閃光と共に光子力ビームが放たれた。それは丁度怪獣の顔面に命中し怪獣の顔を焦がす。
その際に両手が離れたので咄嗟に距離を開ける。しかし、それだけであった。
ブラックキングには掠り傷一つついていない。かなり堅い体をしているようだ。
そのブラックキングの口から真っ赤な熱線が放射された。
「うわっ!」
即座にそれを回避する。地面が焼け焦げて溶けるのが見える。恐らくブレストファイヤーとほぼ同等の威力を持っているのだろう。
もしくはそれ以上か?
【中々やるな人間。だが、こちらには人質が居る事を忘れるなよ!】
「うっ!」
ナックル星人が掴んでいた人質を目の前に突き翳す。そうされてはマジンガーZは微動だに出来ない。少しでも動けば人質が殺されてしまうからだ。
【我等に挑んだその勇気は認めてやる。だが、勇気と無謀は違うと言う事をブラックキングにたっぷりと教えて貰うが良い!】
動けないZに向かいブラックキングの鉄拳が飛び込んできた。20tのマジンガーZを悠々と上空へと持ち上げた後、地面へと叩き落す。
上昇と落下の衝撃が揃って中に居る甲児に襲い掛かってきた。
内臓に衝撃を受けた為か、口から血を吹き出しむせ返る。並の人間であれば一溜まりもないだろう。
実際甲児自身もかなり苦しんでいる。
そんな甲児とマジンガーZに向かいブラックキングが悠々と歩み寄ってきた。力の差は歴然だ。後はこのマジンガーZを鉄くずに変えるだけの問題である。
「このままじゃあのロボットが倒される。此処は僕が行かないと!」
「待って下さい郷さん! それじゃ郷さん
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