友達
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めようとするも、佐天の言葉はしっかりと御坂たちに聞こえていた。
「どういうこと?」
「神谷さんは柵川中学初のレベル5ですから。最初はみんな普通なんですけどレベルを聞くとちょっと距離をあけるようになっちゃうんです。」
「そういうことだよね、神谷?」
全員の視線が蓮に集中する。そしてその視線に耐え切れなくなった蓮が口を開く。
「あ〜もう!そうだよ!!距離をあけられたくなかったの!!みんな、俺がレベル5って知った途端態度変えるから・・・!!それが嫌だったの!!!」
吐き出すように自らの気持ちを言う蓮。つらそうな声は最後は涙声になっていた。そんな蓮を見て白井が一言。
「なにくだらないこと気にしてますの?」
「なっ・・・・!!」
そう言った。その言葉に蓮は驚き、直後怒りの表情を浮かべる。
「お前になにが・・・!!」
「だって、そうではないですか。お姉さまはレベル5。私はレベル5のお姉さまの近くにいるんですのよ?レベル5だからって距離をあけるわけありませんわ。」
「でも・・・」
白井の言葉に怒りは収まるもまだ不安げな蓮。そんな蓮に御坂が微笑みながら言う。
「黒子の言うとおりだよ?レベル5だからってそんなの関係ない。私たちが距離をあけるわけない。私たちが友達になりたいって思ったのは、レベル5の神谷蓮でも火竜<サラマンダー>って呼ばれてる神谷蓮でもない。柵川中学1年の神谷蓮っていう1人の中学生なんだから。」
「御坂さん、白井・・・ありがとう・・・」
御坂の優しい言葉に蓮の目に涙が溜まる。今度の涙は悲しいから流れたものではなく純粋にうれしくて流れた涙だった。それを隠そうと後ろを向く蓮だったが目ざとく佐天がその様子に気づく。
「あれ?神谷、感動で泣いちゃってる?」
「ばっ・・・!!泣いてねぇよ!!」
「え〜?でも目がウルウルしてない?」
「してないっ!!」
「佐天さん、やめてあげましょうよ・・・」
ここぞとばかりに蓮をいじりだす佐天。その様子を見て初春が呆れたように佐天をとめる。
「でもさ、初春。あたしたちは神谷と距離おいてないのに、さっき神谷がみんなって言ったのがあたしとしては納得いかないんだよね。」
「確かに・・・」
「え〜っと・・・ごめんなさい・・・」
佐天の言い分に素直に謝る蓮。
「まぁ、分かればいいけどね。あたしたちは神谷の友達なんだから。いつでも神谷の味方なんだよ?それを忘れないこと!!」
「佐天さんの言うとおりですよ。神谷さんは私たちの大事な友達です。」
「2人とも・・・ありがと。」
佐天と初春の言葉に蓮は笑顔を浮かべる。本当にうれしそうな笑顔を。
「それにしても小さいことで悩んでますのね?」
「神谷小さいって言われてる・・・ぷぷっ・
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