暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
ALO
〜妖精郷と魔法の歌劇〜
二人の乱入者
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リーファを見た。
「ええと………あの人達、斬ってもいいのかな?」
「……そりゃいいんじゃないかしら………。少なくとも先方はそのつもりだと思うけど…………」
もう何がなにやら、呆然と答える。
「それもそうか。じゃあ失礼して………」
少年は右手で背から貧相な剣を抜くと、だらりと地面に垂らした。斬る、と威勢のいいことを言っている割には動きに気合というものがない。スッと重心を前に移しながら左足を前に───
突然、ズバァン!!という衝撃音とともに少年の姿が掻き消えた。
今までどんな敵と相対しようとも、その太刀筋が見えなかったことはないリーファの眼ですら追いきれなかった。慌てて首を左右に振ると、遥か離れた場所に少年が低い姿勢で停止していた。剣を真正面に振り切った形である。
と、二人のサラマンダーのうち、立ち上がりかけていた方の体が赤いエンドフレイムに包まれた。直後に四散、小さな残り火が漂う。
───速過ぎる!!
リーファは激しく戦慄した。いまだかつて目にしたことがない次元の動きを見た衝撃で全身がぞくぞくと震えた。
この世界でキャラクターの運動速度を決定しているものは唯一つ。フルダイブシステムの電子信号に対する脳神経の反応速度のことである。
アミュスフィアがパルスを発し、脳がそれを受け取って処理し、運動信号としてフィードバックする。そのレスポンスが速ければ速いほどキャラクターのスピードも上昇する。生来の反射神経に加えて、一般的に長期間の経験によってもその速度は向上するといわれている。
自慢ではないがリーファはシルフの中で五指に入るスピードの持ち主と称されている。
長年鍛えた反射神経と、一年に及ぶALOプレイ歴によって、一対一ならばどんな相手にも遅れは取らないと近頃は自信を深めていたのだが───
リーファと、空中のサラマンダー隊リーダーが唖然として見守る中、少年はのそっと立ち上がり、再び剣を構えつつ振り向いた。
突進をいなされたもう一人のサラマンダーは、まだ何が起こったのか理解していないようだ。
見失った相手を探して見当違いの方向をきょろきょろと見回している。
その相手に向かって、容赦なく少年が再びアタックする素振りを見せた。
今度こそ見失うまいとリーファは眼を凝らす。
初動は決して速くない。気負いのない、ゆらりとした動きだ。だが、一歩踏み出した足が地面に触れた瞬間───
再び、大気を揺るがす大音響とともにその姿が霞んだ。
今度はどうにか見えた。
映画を早送りしたような、コマの落ちた映像がリーファの眼に焼きつく。少年の剣が下段から跳ね上がり、サラマンダーの胴を切断。
エフェクトフラッシュすら一瞬遅れた。
少年はそのまま数メート
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