第19話
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・ムクロ≫が低く唸り、鋭いくちばしで突き刺してきた。しかしその動きはいたってシンプルかつ単調で、かわすのに苦労はしない。体を捻ってくちばしを避け、隙が出来た頭部に蹴りを入れ、少し遠くに突き飛ばす。その瞬間、並んでいた≪トリノ・ムクロ≫が一斉に飛び込んできた
その巨体に圧倒され、俺の動きが止った。のは一瞬で、冷静に状況を把握し、最善の行動を考える。もちろん≪トリノ・ムクロ≫達の動きは止まらず、巨体が徐々に近づいてくることもわすれていない
俺はその場で黒印の持ち手を突き出し、自分から攻撃をあたりに向かう
モンスターに「感情」は備わっていないと思うのだが、俺の行動を目にした≪トリノ・ムクロ≫達は全員が頭の上に?を浮かべていたように思えた
「いくぜぇ!」
体に≪トリノ・ムクロ≫のくちばしがいくつか当たる。しかし気にしない。どうせ大してダメージないし攻撃すりゃ回復するし
≪トリノ・ムクロ≫は身を翻して次の行動に移ろうとしたが、俺のソードスキルがそれを防いだ。≪明鏡止水・歪≫で360度ぐるっと全方位を5回連続で目茶目茶に切り裂く。その高速の攻撃を避けられる訳もなく、無念そうな顔で≪トリノ・ムクロ≫達はその体力バーを無にした
≪DEATH≫との戦闘以来ソードスキルによるダメージがなくなったことは幸いだ。≪明鏡止水・歪≫の攻撃で体力が満タンになった
その後目の前に残る奴らめがけてもう一度駆けだす
今度は兎に角、密集していた。しかしそんな事関係ない。いや、むしろ好都合だ。手前の敵から突きで始まり、横に薙ぎ払い、下から切り上げ、今度は大きく下に一閃する。≪トリノ・ムクロ≫が1匹無駄なあがきで灰色の炎を吐きだしてきたようだが俺はその攻撃には目もくれず横に黒印を薙ぎ払う。もちろん、炎は容赦なく直撃してくる。だがレベル差が大きい俺には大した痛手じゃない。続けて回避のために空に飛ぼうとする≪トリノ・ムクロ≫に向けて急いで×字に切り込む上級スキル≪氷雷・風≫を発動し、ポリゴンと化す
ひと段落ついたところでとりあえず振り返りサチの安否を気にする
「サチぃ?」
「全然平気よっ!」
みたところ、戦闘はゆっくりではあるが体力的にもまだまだ余裕があった
その間にもシリカが1匹を散らしてくれていたのでサチの援護に向かう
「シリカ、そっちの2匹任せる!」
「は、ハイ!」
サチに背後からスイッチの声を掛け息の合った連携で1匹を屠る
「よし!これで規定数集まった!一旦逃げッぞ!」
サチの手をとり敵のいない方向に逃げる。モンスター達のタゲはピナがとってくれていて、こっちには1匹もこなかったので楽に逃げられた
しばらく逃げて安置に駆け込む
「ふう…おつかれ、レイ、シリカちゃん」
「お疲れ様です…」
「ピ、ピィ」
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