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気合と根性で生きる者
第二話 ギフトゲーム
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 結局、黒ウサギと十六夜が戻ってきたのは勝が料理を平らげたのとほぼ同時であり、その際にフォレス・ガロ≠ニギフトゲームをすることになったと知ると、「な、なんであの短時間にフォレス・ガロ≠フリーダーと接触してしかお喧嘩を売る状況になったのですか!?」とか、「しかもゲームの日取りは明日!?」「それも敵のテリトリー内で戦うなんて!」とか、「準備している時間もお金もありません!」「一体どういう心算があってのことです!」「聞いているのですか四人とも!!」と、よく息切れしないな、と思う程にまくし立ててきた。

「「「ムシャクシャしてやった。今は反省しています」」」

「どういう心算と言われると、解体して肉は焼き、血液と毛皮は売り、臓器は闇市に流すつもりでした。資金稼ぎにはもってこいだと思ったのですが、何か問題でも?」

「黙らっしゃい!! というか、勝さんは何でいつもいつも物騒なことばかり言うんですか!?」

「弱肉強食の定理に従っているだけです」

「もう黙らっしゃい!!」

 飛鳥、耀、ジンの三人はまるで口裏を合わせた様な言い訳を言い、勝はそれとは別に物騒なことを連呼するものだから、さすがの黒ウサギもウガーッとウサ耳を逆立てて激怒していた。

 と、それをニヤニヤと笑っていた十六夜が止めに入る。

「別にいいじゃねえか。見境なく選んで喧嘩売ったわけじゃないんだから許してやれよ」

「い、十六夜さんは面白ければいいと思っているかもしれませんけど、このゲームで得られるものは自己満足だけなんですよ? この契約書類(ギアスロール)≠見てください」

 黒ウサギの見せた契約書類≠ヘ主催者権限≠持たない者達が主催者≠ニなってゲームを開催するために必要なギフトである。

 そこに記されるのは、ゲーム内容・ルール・チップ・賞品などであり、主催者≠フコミュニティのリーダーが署名することで成立する。黒ウサギがしめす賞品内容とは――

「参加者(プレイヤー)が勝利した場合、主催者(ホスト)は参加者の言及する全ての罪を認め、箱庭の法の下で正しい裁きを受けた後、コミュニティを解散する=\―まあ、確かに自己満足だ。時間をかければ立証できるものを、わざわざ取り逃がすリスクを背負ってまで短縮させるんだからな」

 ちなみに、飛鳥達のチップは罪を黙認する≠ニいうものであり、これは今回だけでなくこれ以降もずっとそれに従わなければならないということだ。つまり、こちらが負けてしまえば、ガルドの罪をこちらから立証する機会は永遠に失われてしまうのである。

「でも時間さえかければ、彼らの罪は必ず暴かれます。だって肝心の子供達は・・・・・・その、」

「いや、逆にお考えください。肝心の子供達が、連れ去られたそ
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