第二話 ギフトゲーム
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界で材料が採れるかも怪しいし――更に言えば、ナイフでそんな修羅神仏に傷を付ける事が出来るかどうか・・・・・・)
不安要素は山というほどある。考えればいくらでも出てきそうなほどにある。
しかし、ここで立ち止まっていては、現状打破はおろか現状維持すら難しくなっていく。
こうなってしまえば、何処かのコミュニティを隠れ蓑になんとか力を付けていくしかない。単身で行動するには、あまりにも危険と不安の要素があり過ぎる。
(せめて、新しい毒を開発出来るのなら――)
自分の戦闘能力は、今の何倍にも上げる事が出来る。
勝の得意な戦闘方法が奇襲と暗殺である以上、毒というものに頼るのは自然なことではあるのだがしかし、勝はそれではダメだと一人で首を横に振り考えを改める。
(毒が効かない相手が出てきた場合の対処方法が無ければ、僕がこの中で最初にリタイアしてしまうじゃないか!)
そう。毒が効かない相手が出てきた場合、勝に返し手となる切り札は既に残っていないのだ。ナイフを当てるなどは実力の問題なので置いておくとしても、毒が効かないとあっては、毒で相手を倒すという作戦そのものが破綻してしまう。
(せめて、返し手となる恩恵や技術があれば――)
とはいっても、勝の長所といえばその影の薄さとナイフ投擲の精密性のみ。ほとんど関係は無いかもしれないが、口癖の「気合と根性」なるものも長所とはいえた。
しかし、どう考えてもこれだけでは、修羅神仏に太刀打ちするには役不足にも程がある。せめて後一手、切り札となるものがあればよいのだが・・・・・・すぐにその一手が見つかるような、都合の良いことはない。
(これはもう、コミュニティに所属したあとに考えるしかないのか――?)
未知の者と戦う警戒と相手の平均的な実力、特性の勘繰り。終わることの無い未知への予想を、勝は溜息を吐いて諦める。
(これはもう後に回そう。相手の実力も特性も、見て見ないことには分からない。もしかしすれば、コミュニティに入る事によって打開策があるかもしれないし・・・・・・)
後はもう運任せ。大体、ガルドの話からしてこの下層コミュニティが修羅神仏に挑戦するのは、恐らく当分先の話である。今はその打開策をゆっくりと練っていき、日々の努力を怠らなければそれでいい。
そう結論付けて、思考の海に溺れてしまっていた意識を現実に戻すと、なんと目の前にテーブルというものが存在していなかった。
まさかと思い地面を見てみると予感は的中。見事に、料理が地面にぶちまけられ、その中に椅子の残骸らしきものも混じっていた。
これでは食べられない。ただでさえ空腹の時に馬鹿みたいに思考して空腹が増したと言うのに、ご飯はお預けときた。
普段温厚な勝
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