ファントム・バレット編
Crimson Ammo.
Raging bull
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どを行い、敵にダメージを与えた場合、システムの認識に多少のタイムラグが生じ、遅れてダメージエフェクトが発生する事がある。
そう考えれば、共通規格のGGOで弾道予測線を伸ばす前に銃撃を食らわす事は可能だ。
ただし、プレイヤーの仮想世界への適応率およびそこそこのAGIも必要だ。無論、銃の性能も……。
(違うな……)
否、と即座に否定する。VRMMOで最も重要なのは『心』の力。揺るがなき信念、自信の力だ。 テンガロハットの自信は言うまでもなくあの速射力、それを可能にしたプレイ時間と経験。
ならばそれに答えなければなるまい。
レイの……『紅き死神』の自信、それは―――、
森林地帯では耐久値はともかくとして、障害物には事欠かない。
大木の陰に身を潜めると、グロック34をストレージに格納し、新たに銃を取り出す。
準決勝に用いたその黒い回転式拳銃を手に大木の陰から飛び出すと、一直線に相手へ突っ込んで行く。
その無謀とも言える突撃に相手は帽子の下で苦笑いする。
「……血迷ったか?」
「どうかな!!」
相手と同時に右手を閃かせて銃弾を発射する。
銃口同士はほぼ直線。それらが接触し―――、
敵の弾丸が圧倒的運動ベクトルの前に弾き飛ばされ、レイの放った弾丸はわずかに上方へ軌道をずらされテンガロハットのプレイヤーの首に命中した。
クリティカルエフェクトを撒き散らしながら宙を舞う、その敵に拳銃の照準を会わせると、容赦なく引き金を引く。
―ズドンッ!!
弾丸は眉間に命中し、テンガロハットが宙を舞った。
黒光りするその銃が木々の間から指す陽光に照らされ、その姿が鮮明になる。
全長、355mm
使用弾、.454カスールホローポイント弾
ブラジルのメーカー、タウラス社が開発した大型拳銃。
デザート・イーグル等が使用する、.45マグナム弾の約2倍の威力を誇るその銃の銘は―――、
――《金牛宮の暴れ牛》
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Sideアスナ
レイが雨あられと降り注ぐ銃弾の嵐を掻い潜り射手を倒すと、それを見ていた仲間達が歓声を上げた。
「すごい。レイさん、今の人で3人目ですよ」
「お兄様だもの。当然です」
感心するシリカにセラが誇らしげにブラコンっぷりを発揮する。
「うーん、それにしてもお兄ちゃん中々映らないねー」
リーファがポニーテールを揺らしながら言うと、その隣に腰かけてい
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