猫耳フードの男が大嫌いな少女
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一刀に刀を授けてから数日が経った。
俺達は軍を編成して、戦の為の準備をしている。
華琳が治めている陳留とは少し離れた所の街の刺氏が、早馬でこちらにやってきた。
内容は近くの放置された砦に賊が住処にし数を集めている。
現状、今の刺氏が持っている兵力や数では敵わないから、それらを討伐して欲しいとのこと。
内容を聞いた春蘭は腑抜け者だのなんだのと、罵倒していたが意固地になって助けを求めず街を破壊され、民がなすすべなく虐殺されるよりか、恥を覚悟で救援を頼む方がまだ利口だ。
前に俺達が賊の集団を殲滅したのに、瞬く間に奴らは現れ、再び徒党を組んでいる。
(どうにかして、この現状を何とかしないとな。)
これでは幾ら賊を倒してもキリがない。
早いとこ打開策を見つけないと。
華琳はこの救援要請を承諾。
ここで賊を倒し、統治していない街を救ったと知れ渡れば、良い風評は確実に広まる。
そんな訳で俺は武器の数の点検や薬や兵糧。
進軍に必要な物をリストに纏め、点検している最中だ。
「縁、矢の数ってこれで全部か?」
「ちょっと待て。
こっちの点検が終わり次第、確認する。」
当初、こういう戦や多くの武器武具や完全装備した兵隊の数に見慣れなかった一刀だが、今ではこの光景にも慣れ点検などの役割をこなしている。
未だに人を斬るのに慣れてはいないが、それは追々自分で答えを見つければいい。
「うし、問題ないな。
俺は最後に糧食を最終チェックのリストを貰ってくる。」
今は周りに誰もいない。
一刀と二人きりになるとどうしても横文字を使ってしまう。
それが癖になり、時より華琳達の前で使ってしまう時もある。
その時は一刀に教えて貰ったと言えば誤魔化せるのだが、心臓が一瞬高鳴るので無駄に焦ってしまう。
一刀に装備品を確認し、チェックしたリストを渡して俺は糧食のリストを持っている監督官に会いに行く。
捜している最中に、歩いている兵士に監督官がどこにいるかを聞く。
どうやら、今は馬具の点検をしているようだ。
馬具は厩舎の隣と記憶を掘り起し、足を速める。
「さて、どこにいるのやら。」
辺りを見回すが、それっぽい人は見当たらない。
いるのは何故か猫耳の形をしたフードを被り、服は薄い青を基調とし、クリーム色のような髪をした少女と馬を連れて行こうとする兵士が数人。
俺は一番近くにいる少女に話しかける。
「おい、少しいいか?」
「・・・・・・」
うん?
聞えなかったのか?
大きな声を出してはいないが、聞こえなかったのなら仕方がない。
「おい、そこの君!」
「・・・・・・」
あっ、無視してるわ。
こいつは完全に無視しているわ。
何故分かるかって?
今は手を伸ばせば腕を掴めるく
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