フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第五十四話 再開と出会い
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女を助けるつもりらしい。そういう姿勢がソレイユの“とある知り合い”と被った。
そして、サラマンダー二人を撃沈した時の剣筋を見て初期装備のスプリガンが誰なのかはっきりと理解した。
「お前かよ・・・」
思わず声に出してしまうほどだった。そして、溜息を吐いたところで――
『そこに隠れている奴、出てこいよ』
なんてお呼び出しがかかった。相変わらずなことで、と思いながらソレイユはゆっくりとした動きでシルフの少女とスプリガンの少年の前に姿を現す。そのことにシルフの少女は長剣を構え口を開いた。
「・・・何でインプがこんなところにいるの?」
「どこにいようと、おれの自由だと思うんだけど?」
睨み合うソレイユとシルフの少女。対してスプリガンの少年は仲裁しようと口を開いた。
「なぁ、あんたもこの子を狙っているのか?」
「いんや、面白そうな状況だったから見物していただけだよ・・・キリト君」
いきなり名前を呼びあてられたことに狼狽するキリト。そんなキリトを見たソレイユは一度溜息を吐き、自分の名を名乗った
「おれだ、ソレイユだ」
「えっ・・・ソレイユ?ホントにソレイユなのか!?」
「ああ、そうだよ」
とソレイユが答えたところでキリトの胸ポケットから何かが飛び出してきた。
「にぃーにー!!」
そう叫びながら小柄な妖精はソレイユの顔面に向かって飛んでいく。いきなりのことだったので、ソレイユはそれを首を捻って回避、飛んできたものはソレイユの後ろにあった木の幹に顔面から突き刺さった。
「へぶっ!?」
随分痛そうな声が漏れた。その声を聴いたソレイユは突き刺さった小柄な妖精に向かって口を開いた。
「ん?ああ、お前、もしかしてユイか?」
「そ、そうです〜」
ふらふらっとしながらもなんとかソレイユの肩までたどり着くユイ。ダメージが半端なかったらしい。主にソレイユに避けられたことに対する精神的なものが。
「もう、避けるなんてひどいですぅ!!」
「いや、意味の分からないものがいきなり飛んできたらとりあえずは避けるだろ?」
「うぅ〜」
どうやら、ソレイユの返答はお気に召さなかったらしい。と、そこにユイの保護者ことキリトが歩み寄ってきた。
「ユイ、本当にソレイユなのか?」
「ハイ、間違いありません。パパ!!」
「だってさ」
肩を竦めながら言うソレイユ。ユイはソレイユの方からキリトの方へと移った。
「それより、いいのか?」
「ん?何がだよ?」
「彼女を放っておいてってことだよ」
ソレイユが指差した先には唖然としているシルフの少女がいた。どうやら事の成り行きがつかめていないらしい。長剣を構えたまま固まってい
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