暁 〜小説投稿サイト〜
なりたくないけどチートな勇者
30*子供の喧嘩に親が出る
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正式なものです!それをなんと言う暴論!恥を知りなさい!!」
「まぁまぁシルバちゃん、落ち着いて」

しかし、オトナな自分は熱くなるシルバちゃんをなだめ、落ち着かせる。
そして、きっちりと

「とりあえず、あんたが公爵とかどーでもいいけど、自分は悪くないから謝る気はないんで。つー訳で、視界から消えてくださいな」

ムカツクオッサンを馬鹿にしておく。
だって、こいつ腹立つもん。
こーゆー唯我独尊な奴、死ねばいいのに。

……まだ少しキノコ成分残ってるなぁ。

「な!き、貴様は立場をわかっているのか!!公爵の私からしたら子爵の貴様などどうにでも……」

「すればいいじゃん、できるもんなら」

だって、自分貴族とか興味ないもん。
むしろいらねーから、願ったり叶ったりだ。

「……だめです、先生。先生が貴族でなくなったら、結婚できないじゃないですか」

「君の頭の中ではどこまで話しが進んでいるんだい?」

この娘は妄想癖があるんでないか?

「とにかく、ダメです。というかサザールスなんかに言われっぱなしはイヤです」

「つってもねぇ……」

ぶっちゃけ、どーでもよくなってきた。
てゆーかあきた。

そんな感じにやる気なく頭を掻いてると、シルバちゃんがとんでもない事を宣いはじめた。

「……なら、決闘して下さい!」

「はい!?」

自分とシルバちゃんが?
なぜに?

「あのサザールスの現当主を、ここで打ち倒して下さい!!」

あ、そっち。

「え〜、めんど」

本心から思う、これ以上関わりたくない。

だが、自分のそんな願いははかなくも散る事になる。

というかだ

「私は別に構わんぞ、貴様の魔法のカラクリも見破っている。もはやただのひょろ長い若造に私が負ける道理など無い。なんならランドルフの娘、貴様も共にかかってくるか?私からしたら物の数にもならないが」

そう言いながら、奴は近くに落ちてた石ころを自分に投げてきた。

自分はそれを見事にキャッチして、そいつに向かい投げ返した。

「……よしそこのクズ、いますぐ処刑してやろう」

そう、何があったかと言うと自分の蝉の命より短く短気な心が、久々に聞いたプッツンワードによりブチ切れたのである。

まぁそれだけでなく、このニンニクの態度とか発言とかがムカつきまくったのも原因だと思うが。

「五体満足でいられるとオモウナヨ?」

ああ、だめだ口の筋肉が痙攣してうまく喋れない。

とりあえず、ここらへんから自分はあんまり記憶が無い。


〜ガーリクルサイド〜


「五体満足でいられるとオモウナヨ?」

ナルミが歪んだ笑顔を見せながらそう呟くと、周りの温度が一気に下がった。
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