30*子供の喧嘩に親が出る
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ち悪い感情が渦巻いている気がする。
「……あなたは誰?」
一暴れしたおかげで、ムリヌ成分は大分飛んだらしくわりかし丁寧な発言ができた。
ただ、シルバちゃんからは警戒オーラがビシビシ来ている。
「私の名前はガーリクル・サザールス。先程は息子が世話になったようで挨拶に来たと言う訳だ」
……ガーリクル……ガーリっクル……ガーリック……。
「ぶっ!!」
思わず吹き出した。
だって名前が、自分の耳にはもうニンニクという意味にしか聞こえないんだもん。
「……なにがおかしい」
自分の行動にいたく不快感を感じたガーリクルさんは、それを隠そうともせずに自分に聞いてきた。
自分が正直に答えようかどうか迷っていると、自分の左側から声がしてきた。
「先生はあなたがあの憐れで愚かでかわいそうな方の親だって言うのがわかって笑ったんですよ。なにせ、きんぐほぷちきんの親ですから。さすがサザールスですね」
……敵意丸出しですな、シルバちゃん。
そしてキングオブだ、ホプじゃない。
「ふん!相変わらずランドルフの家は子供の躾がなってないな」
「あら。少なくともさっきのあなたの息子よりはマトモに育っている自信はありますよ?」
そのシルバちゃんの発言に、こめかみあたりに青筋をみせるガーリクル。
そして、急に怒鳴りだす。
「お前は誰に向かってそんな口をきいているかわかっているのか!!私はガーリクル・サザールス公爵だぞ!!」
「私の父はガルク・ランドルフ公爵ですが何か?」
へぇ……ガルクさんって公爵なのか。
どんくらい偉いかは自分にはわからんが。
てゆーかシルバちゃんよ、そんな風に啖呵を切るんなら自分の後ろに隠れるなよ。
それはそれでかわいいけど、しまりがないぞ。
「くっ……まぁいい、貴様の私に対する無礼は後にしよう。それよりハセガワ子爵」
「あん?」
なぜにここで自分?
いまの話に関係なくね?
「私の息子が貴様にひどくいたぶられたと聞いたのだが……それが本当だとしたら私も黙ってはいられなくてね」
……子供のケンカに親が出て来るっておい。
あれか、これが噂のモンスターペアレントか。
「あれはあっちから挑んできた決闘です。それに先生が勝っただけで、何も文句を言われる筋合いはありません」
「違うな、彼は我がサザールス家の誇りに傷を付けた。従ってそれなりの謝罪をしてもらわねばならない」
「なぜですか!?決闘を申し込んだのはそっちなのに、なんで先生が!」
「彼が子爵で私が公爵だからだ。下の者が上の者に従う、当然だろう」
……ああ、こいつはあのキザ男の親だ。
いたく実感できる。
そしてシルバちゃんが嫌う理由もわかる。
「決闘は
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