28*一日張り付いてみました
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「………………仰向けのまま、微動だにしない」
「先生は生きてます!!何をしつれみょあ」
騒ぐシルバの口を急いで押さえるスフィー。
今の時間はだいたいの兵士が起き出し、活動をはじめた頃から約4時間が経過している。
いつ誰に声を聞かれるかわからないのだ。
ちなみにナルミは今、夢の中で社長とタッグを組み、闇遊戯さんと十代さんペアに立ち向かっている。
今の所はぎりぎり負けている。
そして、やっぱりそんな事を知らないシルバはスフィーを睨み、食ってかかる。
「先生は死んでません!ただ眠っているだけです!」
「わかった!わかったからもうちょっと静かに!!」
そう言うスフィーの方が音量がおっきかったりする。
それから三人による説得で何とか落ち着いたシルバは、最後にこう言った。
「先生が死んだら……私は、生きていけません。私は先生だけの奴隷であり、征服されるべき所有物。先生がいなくなったら私はどこまでも追い掛け、見つけ出します。例えそれが死後の世界でも。それが私の愛であり、先生の奴隷である私の義務なのです」
劇から帰ってから、家族どころかもはや国公認の仲(事実は別として)と知った彼女はやたらオープンにナルミへの愛を語るようになっていた。
若干……いや、かなり方向性に問題はあるが。
と、シルバがナルミへの愛を語り終えた頃に、下の方で動きがあった。
「粉砕!玉砕!大喝采ィィィィィ!」
ナルミが奇声をあげながら跳び起きたのだ。
いきなりの大声に、びっくりする四人。
そしていまだに夢から覚めきっていないナルミ。
しばらく彼は動かなかったが、やっと頭が覚醒したのかゆっくりと寝床から起き上がる。
「……ふっ、あそこで地獄の暴走召喚からのカイバーマンでブルーアイズ三体とは……やるな、流石は正義の味方」
しかし、直前にあった自分のデスティニードローがなければ成立しなかった、などとよくわからないことを言いながら水を飲むナルミ。
そして顔を洗い、なにか悪寒を感じながらも白黒の薄い寝巻から、いつのまにかデフォルトになってしまった学ランに着替えて一息つく。
数秒立ったままフリーズしていたナルミだが、ふと思い出したように机に向かい出し、ポケットから何かを取り出す。
それは彼女達が見た事も無い、白い板である。
奇妙な光沢のあるそれをナルミが開くと、上は闇夜を思わせる程に黒一色で、下は見た事も無い文字が間隔を開けて羅列されている。
平たく言うと、ノートパソコンである。
だが、科学のかけらも無いこの世界でそれを理解できる者はまずいない。
彼女達も例に漏れず、最終的に人間が使う不思議な魔法具と言う結論に至った。
「……携帯が奴と繋がるなら、これでニコ動も見れる
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