26*ある種の公開処刑
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後ほど聞いた話しだが、この時自分は悪魔みたいな笑顔だったとか。
*********☆
ムー君に引き連れられながら、自分とシルバちゃんは食堂で兵士と立ち話をしているリム副隊長を発見した。
食堂には他にも結構な数の兵士やらメイドやらがいる。
自分はそれらを押しのけ、満面の笑顔を張り付けながら彼に近付く。
「リーム副隊長♪」
自分が気持ち悪い声で彼に話しをかけると、副隊長と話しをしていた兵士はみんな顔を固くし、ぴしっとなった。
だが、シルバちゃんを少しみると、“やっぱり噂は本当だったのか”とか小声で言い出した。
「…あ、ナルミ君、どうだった?楽しかった……」
この諸悪の根元が。
処刑、決定だ。
副隊長がなんかほざいているのを無視して、自分は彼の胴体を掴み
「ウルトラバックドロップ!!」
ドゴォ!!
「ピギャ!?」
呼んで字の如く、ウルトラなバックドロップを奴に決めた。
シルバちゃんとかムー君とか兵士達とか、とりあえず周りにいた人達はみんなして目を丸くしている。
そんな視線も無視して、自分はリム副隊長に
「自分が最強の格闘王、NARUMIだ!もう一度やるか?」
こう勢いに任せて言ってしまった。
まぁ、どーでもいいが。
「うう……何がどうして…」
「わからないか?もう一度やるか?」
「いえ……遠慮しときます」
「遠慮するな。ウルトラバックドロップ!」
ドゴォ!
「ニョ!?」
それからしばらく、自分はリム副隊長に受けた精神的苦痛ぶん正座に説経とバックドロップをくらわせた。
………いやぁ、すっきりした。
「……うぅ…何が悪かったのさ。ナルミ君をかっこよく脚色して、みんなの憧れにしてあげたんだよ?」
「それが悪いと言っているんだ。気付けよ」
全く、こいつは…
ちなみに余談だが、この直後いまだにグダグダ言っていた副隊長に、いつのまにか闇化したシルバちゃんが、“先生を困らせる者は私の敵です”って具合に殺しにかかっていった。
なんとか止めたが、マジ、この娘の将来はどうなるんだろうか。
そして、いつ自分がまた襲われやしないか内心ハラハラしている自分がいた。
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