26*ある種の公開処刑
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ん!!」
そう言ってぬいぐるみに駆け出す黒いの。
そして
ズバシャァァ!
効果音と共に不自然に切れるぬいぐるみ。
そして恰好をつけながら黒いのが一言。
「また、つまらない物を切ってしまったか……」
そう言いながら、仲間のもとへと歩いていく黒いの。
「ナルミよ、ご苦労だったな」
「先生のご指導のお陰で、私も魔獣を打ち倒す事ができました」
などなど、いろいろ言っている。
中身はなさげなのでぶっちゃけ飛ばすが。
そして、最後に黒いのが一言。
「自分は、悪を打ち倒し、君達を護るためにここにいる。自分の名はハセガワ・ナルミ、虚無の黒騎士。自分の命がある限り、あらゆる厄災から君達を護る事をここに誓おう」
そう会場のお客さんに言い放ち、劇は終わった。
観客からは歓声が上がっている。
………パトラッシュ…自分もう死にたいんだ……。
だって何これ!?
三時間近い劇だったけど、全く事実と違いすぎるよ!?
なんか無駄に黒いのがかっこつけてるし、エリザに至っては本物よか常識あるし、なにもかもが違う!!
ツッコミ所満載よ!?
「……なんか、凄い劇だったな…」
ほら!
エリザすら違和感バリバリなんだよ!?
なんでこんな事になっちゃったん!?
「……本物の先生の方が恰好いいです」
……まぁ、この娘には触れないどこ。
とりあえず、もう一度言おう。
なに、この茶番?
とてつもなく理解ができない。
それこそ、駄目すぎて何が駄目だかわからなく、思考回路を遮断してしまいそうな程めちゃめちゃだ。
いや、話しとしたらきちんとなってはいるが、なにせ事実とあまりに差がありすぎなのだ。
なぜにこんな事になっているのだろうか…
「……ナルミ、帰ろう」
「ん、お、ああ」
考えを巡らせすぎて、周りが帰ってる事にきがつかなかったようだ。
エリザとシルバちゃんは既に立ち上がり、帰る準備は万端だ。
「……なんか、この言葉にできない感情は何でしょうか」
本当に、ねぇ……
と、帰らなくては。
そう思い、自分が立ち上がったその時
ぱさっ
帽子が落ちた、そして…
「……あ…本物だぁ!!」
大パニック発生。
なんかみんなしてこっちに寄ってきた。
これは、下手なホラー映画よりも何倍も怖い。
「え、エリザ!シルバちゃん!逃げるよ!」
本能で危険を察知した自分は、二人の腕を引っつかみテレポートした。
イメージした先は、いつも近衛隊が訓練している中庭だった。
***********☆
「おわっ!」
「キャッ!」
「おっと」
バサッ!
なんとか脱出には成功したよう
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