第一幕その七
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
」
「貴国とはかねてより」
「ああした欲の皮が突っ張った方々はともかくとしまして」
男爵は妻を隣に置きながらダニロにまた言っていた。
「閣下、貴方は是非共」
「政治的な理由でかい?」
「といいますと」
「確かにね。僕は貴族だ」
政略結婚が当たり前の社会である。これは今でも同じだ。
「しかししがらみはできるだけ減らしたいとも考えている」
「それでは閣下、伯爵夫人とは」
「気楽にいきたいんだよ」
そう男爵に述べる。
「わかったかね、それで」
「まあそうね」
それを聞いてハンナも言う。
「私は政治はどうも」
「ちょっと、奥様」
男爵はハンナまでもが言い出したのでいよいよ慌てだした。
「そんなことを仰られると」
「お待ちになって下さい」
しかしハンナはそのにこやかな笑みでまずは男爵を制止してきた。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ