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管理局の問題児
プロローグ

[2]次話


 先史時代、この世界に数人の転生者が神の気まぐれで生まれ落ちた。
 彼らは神から貰った転生特典を使い、世界の気の行くままに蹂躙した。圧倒的な力の前に立ち向かえる存在がいなかった為だ。
 そして彼らは次元世界を手に入れた。
 数多の人間の屍の上に。

 そして彼らは自ら子を成し、彼らの子孫を増やしていった。

 彼らが死んだ後も、彼らの血族は増え続け、いつか彼らの一族は「剣の民」、そう呼ばれるようになった。
 何故なら子孫達には、転生者たちが貰った転生特典の能力が遺伝していたからだ。
 彼らの力が全盛期を迎えた旧暦462年、大規模次元震により、数多の世界が崩壊した。
 勿論「剣の民」の世界も例外ではなく、「剣の民」の多くが死滅したのである。

 こうして「剣の民」は滅亡した。

 が。生き残りは存在していたのである。
 生き残った「剣の民」は、無数の星を転々としたながら安住の地を求め何百年も彷徨い続けた。

 その後生き残った「剣の民」は、一つの星に住み着いた。
 そこは後に第三管理世界〈ヴァイゼン〉と呼ばれる場所であった。

 この話は、そんな「剣の民」の末裔である少年少女と、魔法の力をもった可憐な少女達の物語である。

 ちなみに、生まれ落ちた転生者達がもらった特典は、転生させた神がその時気に入っていたという理由で、「ブリーチ」の死神の能力だった。
 まあ、今となってはあまり意味のない話なのだが。


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