第5章 契約
第60話 秋風の吹く魔法学院にて
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に相応しい職種に相応しい方々だと思います。
俺なら、絶対に成りたくない種類の方々。ある意味、反面教師として存在しているのだと思って居る方々ですから。
おっと、イカン。これでは、全ての方がそうだと言っているようですか。これは問題が有りますね。俺が出会った多くの教師はこのレベルの連中だった。これが、正しい表現です。個人的に知らない方々については、コメントは出来ません。
もしかすると、本当に心から尊敬出来る方が居られるかも知れませんから。
俺の言葉の意図に気付いたコルベール先生が少し笑って答えた。
しかし、未だ彼から発して居る迷い、のような物が完全に払拭される事は有りませんでしたが。
☆★☆★☆
九月 、第二週、イングの曜日。
普段の様に伝書フクロウに呼び出された先には、ガリアで初の木材パルプから紙を作り上げる実験に付き合っていたはずの湖の乙女も呼び出されていた。
尚、この中世ヨーロッパの技術レベルのハルケギニア世界にも紙は存在しますが、それは亜麻や木綿のボロ布を紙として再利用した物で有って、スズメバチの巣を観察したトコロから発明された、木材パルプから作り出される紙は未だ存在しては居ませんでした。
ただ、今年の夏以降、俺が直接イザベラと話す機会が増え、製紙業が引き起こす水質汚染も、湖の乙女の助力を得る事が出来たならば問題が無く成る事から一気に話が進み、ガリアで実験的な製紙工場を建設する事と成って居たのです。
もっとも、表面上は実験工場の名目ですが、実際は地球世界の製紙工場そのものですから、即時に製紙工場として稼働させる事は可能な代物なのですが。
魔法の存在する世界ですから、入れ物。つまり、工場の建物は直ぐに建設可能ですし、土地も有り余って居ます。
そして、引き換えるべき黄金さえ用意出来るのならば、地球世界の機械は幾らでもハルファスより調達出来ますからね。
ハルファスの職能は調達。そして、俺が式神として連れているハルファスでも、大量生産品の機械ならば調達出来ない訳は有りません。
これで、ガリアの近代化に必要な紙の大量生産の実験が可能と成ったと言う事です。水の秘薬が市場に出回る量を少なくする事に因って医療技術の進歩を促すのと同時に、農業を変え、麦に頼った形から、他の穀物の生産量を増やす事に因って凶作のリスクを減らし、紙の大量消費が可能な社会へと徐々に進めて行く。
確かに、活版印刷はハルケギニア世界にも存在するようですが、紙自体の質が悪く、更に高価な為に未だ本の需要は高くは有りません。この部分に関しては、俺の周囲が異常なだけです。
更に、ガリアの教会組織が平民に文字を教え始めたのも、ここ数年の事で、未だガリア全体の識字率はか
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