第一幕その四
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「外交はのらりくらりとすればいいのに」
日本人の言葉である。
「強引に押し通せばいいのに」
他の三国の言葉である。
「巻き込まれるものではなく巻き込むもの」
「そうである筈なのに」
これは四国の事情であり公国の事情ではない。大国と小国ではそこも違うのだ。
「夜に私はマキシムに出掛けて楽しく過ごします。そうして英気を養い一旦は祖国を忘れてまた祖国に戻る。いやいや、これが中々大変でして」
「それで閣下」
そこまで聞いて男爵はダニロに声をかけてきた。
「何かな、男爵」
「早速パーティーの主催を」
「いや、ちょっと待ってくれ」
だがここでダニロは手も使って制止してきた。
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