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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-13港町と商人
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はいいんですけど。どうも、穏やかじゃないですね」
「完全に、そういう流れだな。ま、なるようにしかならねえ。腹は決めとけよ」
「はい!覚悟なら、最初から決まってます!」
「……ホフマン、さん」
「大丈夫です!無理は、しませんから!」
「……うん」
ドックには、
造船
(
ぞうせん
)
作業に
勤
(
いそ
)
しむ者たち、
停泊
(
ていはく
)
中の船を見物する観光客がいた。
予想外に平和な光景の中、ミネアが作業員に声をかける。
「すみません。この船の
造
(
つく
)
り
主
(
ぬし
)
は、どなたですか?」
「え?そんなことは、親方に聞いてくんな。悪いが、忙しいんでな」
作業員は
慌
(
あわ
)
ただしく去っていく。
「入っても、問題なさそうだね。邪魔にならないように、船の中に入ってみよう」
「……意外に、図太いというか。やっぱり、マーニャさんの弟さんですね」
「お前は意外に、気が小せえな」
「これが、船。船って、おおきいのね」
「個人で持つ船にしちゃ、随分でけえな。
金
(
かね
)
もかかってそうだ」
ミネアを先頭に、
建造
(
けんぞう
)
中の船の中に入る。
ミネアは、慌ただしく動き回る作業員に、次々に話しかける。
「トルネコさんって女性なら、南に行きたいって言ってたな。南の大陸のミントスって町にゃ、世界の海に詳しい人がいて、すごい地図を持ってるそうだ。」
「そうなんですか。ありがとうございます」
「もうすぐ船が完成するってのに、トルネコさんは何をやってんだろ?灯台の魔物に食われてなきゃいいけどな。」
「トルネコさんは、いないのですか。親方さんは、どちらに?……そうですか。ありがとうございます」
「……ミネアさんて、本当に
大物
(
おおもの
)
ですね!」
「商人になろうって奴が、感心してる場合じゃねえんじゃねえか」
「そうですね!ぼくも、見習わないと!」
「親方さんは、奥にいるそうです。行きましょう」
「はい!」
奥では、親方らしき男性が、作業員とは違った様子で、
忙
(
せわ
)
しなく動き回っていた。
「ああ、心配だ、心配だ!この船は、トルネコさんという人に頼まれて造っているんですが、あの人は全く
無
(
む
)
茶
(
ちゃ
)
ですな!魔物のせいで船を出せないなら、退治してきてやる!とか言って、ひとりで灯台に向かったんですよ。」
「やはり、トルネコさんは灯台ですか。ありがとうございました。それでは。」
「トルネコ、さん。魔物に、狙われてるのに。魔物を、退治しに、行ったのね」
「商人の女がひとりで、とか。随分、無茶しやがるな」
「実は、かなり腕も立つ!ってことは、ないですかね?」
「どうだかな。さっきのおっさんを見る限り、そうは思えねえな」
「ずいぶん、心配されてましたもんね」
「案外、船の費用の回収の心配をしてるだ
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