第3章:武器屋トルネコと幼女騎士リューラ
第7話:犬狐激闘
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んが…
「ぎゃー! や、止めてくれ…オイラは犬が苦手なんだ!! 頼む…あっちに行ってくれ!! あぁ…じ、神通力が……」
私が走り追った疲れで肩で息をしていると、周囲の景色が歪み森の中が出現する。
此処までは前回と同じ結果だ。
後はサクッとリューラさんが腰の剣で狐を始末すれば万事解決ですね!
「ご、ごめんなさい…オ、オイラ…」
「何で…人を騙したんだ!?」
犬に脅えながら謝る狐…それを冷徹な瞳で見下ろし質問をするリューラさん。
「オ、オイラ…他の狐には無い、凄い神通力を持ってるんだ…でも誰もそれを認めてくれなくて…だ、だから凄い事を見せてやろうと思って…」
何たる勝手な言い分!
「そんなの…ダメ! 悪戯はいけない…」
リューラさんは犬から下りると、犬を少し離れた所で待機させ、狐と同じ目線で話し出す。
何をしているのだろうか? 一思いに殺せば良いのに…
「みんなに認めてほしいなら…みんなの役に立つ事を…」
「みんなの役に立つ事? た、例えば?」
これから死ぬお前に、そんな事は関係ないだろう!
「………何だろう? 私のお父さんだったら…直ぐに思い付くのだけど…」
「では貴女のお父さんは何処に?」
「そ、それが…はぐれちゃったの…だから世界を旅し…捜しているの…」
あ、あの…
身の上話はもう良いでしょう。
こうやって時間を稼いで、逃げだそうと考えているんですよ、そいつ!
「あの…じゃぁオイラも貴女のお父さん捜しを手伝っても良いですか? オイラの能力を役に立て、みんなに認めてもらう方法を聞きたいです!」
「………うん。是非一緒に行きましょう!」
あれ?
気が付くとリューラさんは剣を納め、床で蹲る狐に手を差し伸べ和解が成立してしまっているぞ。
そ、そんな事をしてドン・ガアデを解放出来なかったらどうするんですか!?
「こ、此処は何処だ…? リ、リサーは何処行った!? 私の可愛いリサーは、何処へ行ってしまったんだ!?」
すると森の奥から、フラつきながらドン・ガアデが現れ周囲を見渡す。
幻影彼女を捜しなから…
私が何かを言おうとした時…狐がリューラさん視線を合わせ頷き、ドン・ガアデに話しかける。
「ごめんなさいオジサン。貴方が見ていたリサーと言う女性は、オイラが作り出した幻影なんだ……ふん!」
そう言うと、腕(前足?)を振り女性へ変身してみせる。
「お、おぉリサー!!」
「ふん!」
愛しのリサーが現れて抱き付こうとした瞬間、狐は再度腕を振り変身を解き元の姿へ戻ってしまう。
「そ、そんな…私は本当に愛してたのに…」
ガックリ項垂れるドン・ガアデ…
コイツ…童貞か?
女一人にこれ程入
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