第3章:武器屋トルネコと幼女騎士リューラ
第7話:犬狐激闘
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守るのに必至で、すっかり目的を忘れていた私の代わりに、リューラさんが此処へ来た本題を伝えてくれた。
「犬?…トルネコさん、オレの犬を必要としてるの? キメラの翼のお礼もあるし、自由に連れて行って構わないよ。ただ…トーマスはオレや親父以外には懐かないから…大丈夫かな?」
大丈夫じゃない…
ジェリーが居ない間、トム爺さんに散歩を頼まれ、何度も尻を囓られた事がある。
本当はあんな犬、連れて行きたくないのだけど…背に腹は代えられない。
私が過去を思い出し嫌な気分になっていると、ジェリーが飼い犬トーマスを連れて戻ってきた。
最初はジェリーにじゃれついてたトーマス…
しかし私の姿を見るや、急に牙を剥き唸り声を上げだした。
………ダメかもしれない。
「可愛い!」
私が咄嗟に尻を隠した時、唐突にリューラさんがトーマスに抱き付き撫で回している。
小柄なリューラさんよりも大きい犬…噛み付かれたら生死に関わるだろう。
慌ててリューラさんを離そうとしたが、トーマスが嬉しそうにリューラさんを舐め回す。
なんと驚いた事に、あれ程他人に懐かない犬が、初めて会うリューラさんに懐きじゃれついている。
「あぁ、これなら大丈夫ですね。トルネコさんだけじゃムリでも、此方のお嬢さんが一緒なら、トーマスも暴走する事がないでしょう」
ぼ、暴走って…どんな躾をしているんだお前は!
(ボンモール北の森)
私達はトーマスを連れ再度狐の村を目指し森の中へと入って行く。
犬はリューラさんに任せ、彼女の隣を歩いていると…
「う〜…」と犬が牙を剥き噛み付きそうになる。
でもリューラさんの側にいないと敵からの攻撃で危険な為、森の中を探索する事に支障が出てしまう。
どうしようかと悩んだ結果、“ハスキー・ナイト”を完成させる事が出来た!
つまり、小柄なリューラさんを犬(シベリアン・ハスキー)に乗せ、手綱を締めてもらうって事です。
作戦は大成功。
私が隣を歩いても、犬全く気にすることなく嬉しそうに歩いている。
少女に乗っかられ喜ぶとは…前世は変態野郎だったに違いない!
そんな事を考えていると突然犬が森の中に向かい走り出した!
勿論乗っているリューラさんを連れてなので、私が独りぼっちに…
本気で怖かったので、慌てて後を追います!
すると…
あんなに探し回っても見つからなくなっていた狐の村が、犬の力により簡単に出現しました!
そして犬は村長の家に…
私も何とかついて行き、村長の家に入ります。
そこでは角の方で蹲り犬に脅えるオジさ
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