機動戦士ガンダムSEED
0186話
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はまだ手を出せないでいた。
「そこで、だ。俺からウズミ代表……いや、オーブにちょっとしたプレゼントを送らせて貰おうと思う」
「プレゼント?」
「そうだ。ついてきてもらえるか? 何、行き先はこのMS工場の中だ」
「……よかろう」
ウズミが頷くのを確認し、ブリーフィングルームを出る。そこから10分程でエリカに用意してもらったMS用コンテナのある場所へと辿り着く。幸い夜も更けてきた事もあり、このコンテナの周囲には誰もいないのでウズミが姿を見られて騒がれる事も無かった。
「さて、このコンテナの中身が俺からのプレゼントだ」
「MSコンテナ? 先程の話からすると、ザフトのグーンでも鹵獲したのか?」
訝しげに呟くウズミ。……なるほど、その方法もあったか。シーリオンを渡すよりは同じMSという括りのグーンの方が参考になるべき部分も多いだろう。
そんな風に思いつつ、パスコードを入力してコンテナを開く。
そこにあったのは装甲を青に塗られた機体。大きさとしては18m前後のMSと比べると一回り程大きいか。どこか戦闘機を思わせる形状で、グーンのようなゴツイ機体に比べるとどこか優美さを感じさせる。DC戦争でDCが開発した水中用AM、シーリオンだ。
「こ、これは……?」
シーリオンを見て、思わずといった様子で声を上げるウズミ。その様子を見ながら俺は口を開いた。
「水中用AM、シーリオンだ」
「AM? シーリオン? 見た事も聞いた事もない機体だが……説明をして貰えるかな?」
「アーマードモジュール。通称AM。その中でも読んで字の如く水中での戦闘に特化してる機体だ。電動推進機関を使う事により高いステルス性能を有している。また、テスラ・ドライブという高効率反動推進装置を装備しており、短時間ではあるが空を飛ぶ事も可能」
「……」
「そして、この機体は核融合ジェネレーターを動力源とする」
「っ!?」
俺の説明を聞き入っていたウズミだったが、核融合ジェネレーターという単語を聞くと思わず息を呑んだ。
「……今、何と言ったかね?」
「核融合ジェネレーター」
再びその単語を聞いたウズミは数度深呼吸をし、気持ちを落ち着けてから口を開く。
「君……いや、このような機体を製造する事が出来るのだ、君達と言うべきなのだろうな。君達はNジャマーを無力化する技術を確立したのかね?」
「惜しいな。Nジャマーは核分裂を抑制させる装置だ。これは核融合ジェネレーター。Nジャマーが効果を発揮するような前時代的な低効率の核分裂エンジンではないので元より効果がない」
「……君は一体どこの組織の者だ? 少なくても連合ではないだろう。もし連合がこのような技術を持っているのなら今頃ザフトは核によって滅びている筈だ。そしてNジャマーによ
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