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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
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こだわりは捨て、ゼロから組み立て直している。生きるか死ぬかという瀬戸際で選択肢を狭める真似をしないためで、たまにはこんなこともしたりする。
「何っ!?」
「もろたッ!」
剣を振り抜いた後、片手を腰に回してダガーナイフのようなものを取り出して突っ込んでいく。しかし、シグナムのバリアジャケットに弾かれてシグナムにけり飛ばされる。
「クソッ……流石にそれは固いな。やっぱ読まれてたってことか?」
「いや、今のは焦ったぞ。いつの間にそんなものを仕込んでいた?」
「武器はなんでも使えるようにならんとな」
「まぁ選択肢が増えるのはいいことではあるが、今のうちから変な癖はつけるな。まずきちんとした自分の基本となるスタイルを確立させてからの方が成長は早いぞ」
「うっす!」
竜二は立ち上がり、吹っ飛ばされた剣を拾い上げ、再び構える。
「さてと、まだまだ行くで!」
「ああ。来い!」
この二人は、まだまだ続きそうだった。なんだかんだで、戦うことそのものは好きなんだろう。
ちなみに、ヴィータがほとんど関わらないのは、ほぼ常にはやてと一緒にいるからだとか。
また別の日、竜二ははやてを連れて散歩に出ていた。といっても、竜二がはやての車椅子を押しながらだが。
「ええ天気やね……」
「ああ……そういや、こないだ借りてた本は返さんで大丈夫か?」
「へ?ああ、あれやったらこないだシグナムと返しに行ってきたんよ」
「そうかい」
何気ない日常のワンシーン。仲睦まじい兄妹がたわいもない言葉を交わしている。
「兄ちゃんこそ、アスカさんと一緒やなくてええの?」
「あいつもたまには、そんな時間がいるやろ。なんか今日もシャマルと特訓とか言ってたし」
「ふーん……特訓て、何すんねやろ」
「さぁね」
潮風に煽られながら海岸線をただ歩く。行くあてなどない。
「しかし、とんでもないことになったもんやなぁ……」
「せやなぁ……闇の書をなんとかせんことにはどん詰まりとは……」
「うちも流石にまだ死にたないわ……頑張らなあかんな?」
「……ああ。お前が諦めん限り俺も死力を尽くす。絶対死なさん」
静かだが、確たる決意を秘めたはやてと竜二。
「ふふ……なんか兄ちゃんとおると、なんか力抜けるわ」
「そりゃお前、シグナム達の前やと、その年でオカンみたいな雰囲気出とるからな」
「オカンて何よ!これでもまだ小学生やねんで!?」
「ハッハッハ」
シリアスじみた会話はやはり、この男には無理なのだろうか。どこかに笑いを持ち込みたがる。それでもどこか憎めないのはなぜなのだろう。
「あ、せや。このクソ暑い中やし、うまいアイスでも食いに行こか?」
「アイス?うん、行こ行こ!あ、でもみんな
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