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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第二話
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…」
「今から説明する。頼むから落ち着いて聞いてくれ。途中でキレんのはなしで」

 そういって竜二は、昨夜シグナムにしたものより深く突っ込んだ説明を始めた。

「まず星天の書ってのは、悪意ある改変を受けた闇の書を完全に破壊、または無力化するために作られたものらしい。延々と負の連鎖を続ける闇の書をそのままにはでけん、ということやろう」
「ならなんで管理局が星天の書を持ってないんだ?」
「その管理局という組織を俺はよく知らんねやけど、おそらく組織によって悪用されることを防ぐためやろうな。組織ってのは一枚岩じゃやってけん。真面目に仕事しとる人間もおれば、給料泥棒まがいの人間もおるやろう。ましてやお前らのその口ぶりやと、管理局の人間は魔法による戦闘能力も持ってるってことやろうから、闇の書の力やこの星天の書の力は喉から手が出るほど欲しいって奴がおっても不思議やない」
「なるほどなぁ……」

 ヴィータが相槌を打つ。

「また星天の書の能力は、管制プログラムでありユニゾンデバイスであるアスカと主が融合し、主の望む姿と力を主に与える、というものらしいんやわ。もちろん無尽蔵に引き出せるわけやなく、人によってリミッターがかけられるけどな」
「確かに、分不相応な力を手にした人間はその力に酔いやすい。何をするかわからないと考えればそれが妥当か」
「扱いきれるかどうか、も大事やしな」

 ザフィーラの返しにひと呼吸おく竜二。

「さて、俺が語れるのはここまでや。どんな風にして無力化するのかとかわからんし、闇の書のシステムはどんなもんかなんて、俺はアスカを通じてでしか知らん」
「では、私が続きましょう」

 それを引き継ぐアスカ。

「闇の書は改変された、と何度も申しておりますのは、もともと闇の書は、最初から闇の書などと呼ばれていたわけではないのです」
「確かに。みんなが闇って言うからどんな怖いものなのか想像してたけど、シグナムもヴィータもシャマルもザフィーラもみんなええ子やし……闇の存在とは思えへんのよ」
「それは俺も思った。闇に落ちたという割には、あまりにもまっすぐで綺麗すぎる。はやてが主であることもあるのかも知れんが」

 はやてに続く竜二に対し、シグナムが返す。

「では、本来はなんという名前だったのか、ご存知なわけですか?」
「いえ、流石に私もそこまでは覚えておりません。ですが、少なくとも対闇の書として私が生み出されたということは、闇の書が闇の書たる前の姿があるはずなのです。私はどうやら、その闇の書となる前の存在に合わせて作られた、とのことでした」
「守護騎士プログラムはなく、蒐集能力と管制プログラムのみ、ということか……」
「いや、本来は管制プログラムはおろか、戦闘能力すらなかったそうです。ただ、やはり兵器に
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