第四章 空白期編
第八十六話 『無限書庫開拓記』
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して進んでいくのでユーノは安心を感じていた。
「あ、ユーノ! そこの壁にはトラップが!」
「…え?」
…ガコンッ!
気づいた時にはユーノはトラップが発生するスイッチを押してしまっていた。
途端に道の前方から丸い巨大な鉄球がいくつもシホ達目がけて転がってくる。
「うわっ!?」
「ユーノ! 下がりなさい! アルトリア!」
「了解しました、シホ!」
アルトリアが剣を構えて、
「風王鉄槌!」
放たれた風圧の塊によって鉄球は粉々に破壊される。
「この程度のトラップ…笑わせてくれるな」
「アルトリアよ。次は余に任せてくれ!」
「わかりました、ネロ」
「さぁ鉄球よ、余とともに舞ってもらうぞ!」
次々とやってくる鉄球をネロは舞いながら切り裂いていく。
「すごい…」
思わずといった感じでユーノは呟く。
司書達が一日かけても突破できない道をシホ達は軽がると進んでいく。
そのあまりの走破ぶりにユーノは呆れを通り越して爽快気分だった。
そして…。
「いったん休憩にしましょうか。うちで作ってきた昼食があるのよ」
「うちでも備えて作ってきた。全員分あるからあわてずゆっくりと食すがいい」
シホと士郎が弁当を出してきたのでそれで一同は休憩することになった。
ここに来るまでにあったトラップもすべてシホと士郎が強化の魔術で強化のしすぎで劣化させて破壊したので二度目は安心して来ることができるだろう。
それでユーノは感謝の言葉を述べた。
「ありがとうございます、みなさん。これで書物の探索作業がかなり楽になりました」
「いいわよ。それよりまだ半日あるんだから進めるところまで進みましょう。今日一日は私達は付き合うから」
「わかった」
と、そこにクロノから通信が入ってくる。
『ユーノ。それにみんなも開拓作業ははかどっているか…?』
「えぇ、クロノ。かなり進んだと思うわ。…っていうか無限書庫を作った人って実は魔術師じゃないでしょうね? そういった似た仕掛けがたくさんあったわよ?」
『そうなのか…? それに関してはさすがに無限書庫の歴史を紐解いて調べてみないと分からないな…』
「そう…まったくやっかいな巣窟よ、ここは。幽霊は出るわ、ゴーレムは出るわ、魔法的トラップは多いわ、迷宮になっているわで…」
「進めなくなっていた場所は無理やり道を開通して風通しをよくしておきましたからね」
『そ、そうか…』
「それでクロノ。あと半日は掘り進めていきたいと思っているんだけどなにかご希望はある? この面子ならかなりいけると思うけど…」
『そうだな…。それじゃ今から詳細なデータを送る。最低でもここまでは無限書庫を開拓して安全に本が調べられるようにしてほしい』
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