14話
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力化した捜査システムやそれに使う機器、エニグマやら導力ネットワークの普及のためのテストを行うつもりなんです」
エリィさんはともかくロイドさんやランディさんはわかってませんね。
明らかに何の話かわからない顔をしている。
「導力ネットワークでここの端末と警察本部を繋げて高度な情報交換を行うことで捜査効率を高めようとしているんです。ここはそのテストモデルとして」
「ごめん、さっぱりわからない。それでティオが出向してきた理由は?」
溜め息をついたティオは冷たい眼でロイドを見ている。ランディはエリィにわかるか聞いてるが、エリィもなんとなく想像出来るぐらいと曖昧な返答だった。
新しい場所で新しいことをやってみたい、動機なんてその程度だけどせっかく出てきたのに来た理由をちゃんとこの分からず屋に説明しよう。
「ここで導力ネットの運用が成功すれば警察や民間企業、州政府だって導入を決めるでしょう。そのために子供でも使える杖のテストと兼任で捜査のサポートとして私が出向したんです。そういうロイドさんはどうなんです?随分迷ってるようですけど」
みんな残る決意をした中でグダグダと悩んでいる自分が恥ずかしかった。
「そりゃ悩むだろう。その年で捜査官資格を取ってるんだから無駄にしたくないって感じか?」
「在学中に資格取得は難しいんでしょう?それに捜査課志望みたいだし、迷うわよね」
みんな悩むのが当然という感じで相談に乗ってくれた。だから信頼に応えて腹を割って話すことにした。
「俺は一課を目指してるんだ」
一課といえばエリート集団。警察の対外的にも一番知名度が高くよく取り上げられる部署なのでふ2人共関心の声を上げた。
「花形狙いか、そりゃ頑張るわけだ」
「ここでキャリアが駄目になるのを恐れてるのね。でも私個人としては残って欲しいかな」
エリィは無理強いはしないけどと言って、今日初めて会ったのにリーダーとして引っ張ってくれたし指示も的確だった。
「それに物凄く勇敢だったわ」
「そうだぜ。あの巨大魔獣相手に突っ込もうとするのなんかおいそれと出来ることじゃねえからな」
「そんな、あれは体が勝手に動いたというか、その」
仲間たちから必要とされるのは嬉しく照れ臭かったがエリィやランディの賞賛の言葉にあれは兄貴ならどうするかで動いたなんて言えないロイドは自信を持って答えられず口篭り、ティオが無言で見つめている。
そこに外から子供の声が響いた。
「本当にここかよ。ボロいぜ?」
「警察で教えてもらったんだから大丈夫だよ。ほら看板も出てるし」
こんな時間に子供?全員が同じ思いを抱くと。ティオが、「あの時の二人ですね」と言い出した。
ノックして入ってきたのは昼間助けたリュ
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