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英雄伝説 零の軌跡 壁に挑む者たち
14話
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されたところを支援課に、あのおっさんに拾ってもらったってわけ。会ったのは今日が初めてだけどな」

女子の表情がちょっと引いてる感じだったので言い過ぎずに済んだが、まあ経験豊富な遊び人のチャラい男に見えただろう。

「こういうのを女神の御加護というのかな。ちょっとした縁だが恩に報いるのも悪くないと思ってる」




女絡みと聞いてどういう経緯があるのだろうかと思ったが見たままの印象でちょっと納得した。そしてランディがここで働く理由も納得した。
行くところがなくて拾ってもらったから恩を返すというのも信用出来る。

「私も頑張ってみるつもりよ」

聞きかじりだけどと注釈して自分の分析を披露した。
この支援課の設立経緯は警察内の力関係にあり、目的も不透明で組織としても無理がある。成果を上げなければ予算が打ち切られて半年で解体だと。

「それだけわかっていても残ると」

ロイドが自分の分析を聞いてどう考えても損しかしないのにと疑問を問うてきた。

「それはここに来た目的が、社会勉強なの。だから長く警察に勤めるはつもりはないから出世とか関係ないの。現場からなら問題や歪みを観察出来るだろうし」

政治家になるための社会勉強、ここでの経験が政治家になってからの解決すべき課題になるはず。

「社会勉強してどうする気なんだ?その、夢とかあるの?」

みんなは何か思惑があってエリィがここに来たのはわかったが、その先が思いつかないみたいで首を捻っていた。
ここで政治家になるとビシッと言えれば格好良いのだけど、断言出来るほど自信がないというか。かと言って嘘をつくほどのことでもない。
ということで政治家志望らしく自信たっぷりにはぐらかすことにした。

「それなりに大きな夢なの。まだまだ実現の足掛かりも掴めてないから内緒だけど、おいおい言える時が来るわ。じゃあティオちゃんはどうなの?」




さっきから話に加わらずパンを黙々と食べていたティオはちょっと口篭った。

「そもそも出向ってティオはまだ学校に行く年で働いているのはなんでなんだ?もしかして無理やり働かされてる?もしそうなら」

心配そうに言うロイドにティオは自尊心がちょっと傷付いていつものちょっと不機嫌顔で答えた。

「変な勘違いしないでください。私は私の理由があってここに来ました。出向というのもむしろ私がかなり我侭言わせてもらったんです」

少ないながらもティオの言葉には決然たる意思が感じられた。ずっと明日から使う機材の調整を行っていることでみんなは辞退するなんて考えてもいないように感じた。
ティオはここでちゃんと出向の意味を説明することにした。

「この支援課には導力杖のテストのために来たことは話したと思いますけど、ほかにも財団は導
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