機動戦士ガンダムSEED
0185話
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コーディネーター以上の身体能力で補っているようなものなので、早々に他のナチュラルに対しては使えない操縦技術だと判明した為だ。なので基本的には無職に近い状況だが、それでもこのMS工場へと呼ばれてパイロットとしてM1アストレイについての意見を聞かれたりと細々とした事をして過ごしていた。
「あら? アクセル、今日はもういいの?」
アークエンジェルに戻って来たので、それを報告しにブリッジへと入ると俺を見つけたマリューがそう尋ねてきた。
その口調がどこか嬉しそうなのは俺に会えた事が原因だと考えるのは自惚れか? そんな風に思いつつ、苦笑を浮かべる。
そう言えば俺達の関係がナタルに知られてしまったとか聞いたが、特に小言を言われるような事はなかったようだ。……自分もムウといい雰囲気だからだろうか。おまけに隠していたつもりが、いつの間にか俺とマリューの関係はブリッジメンバーの中では公然の秘密となっていたらしい。……ブリッジでそれを匂わせる会話をした事もあるし、しょうがないのかもしれないが。
「ああ。キラのOS開発にもう少し掛かるみたいだしな。M1アストレイにしても今日は俺に意見を求めるような事はないって話だったから戻ってきた。……にしても」
ブリッジの中を見回す。いつもならサイ達学生組が数人はいる筈なのだが、そこにいるのは元々このアークエンジェルを動かしていたクルー達だけだ。
「サイ君達は今頃両親と面会してるわ」
俺の視線で考えている事を理解したのだろう。マリューがそう答えてくる。
そうか、そう言えば両親との面会というイベントがあったか。……ん? でも確かその面会の日か、その翌日にはM1アストレイのOSが完成していたような気がしたが、キラが現在作っているOSはまだ完成していない。あるいはこれも俺が介入した結果か?
「なるほど。ヘリオポリスがあの状態だったんだし、家族との面会は喜んでいただろう?」
「ええ、無事だと分かってはいても実際にその目で確認できるまでは安心出来なかったでしょうしね」
……っと、そうだ。明日の予定を言っておかないとな。
「マリュー、悪いが明日の夜にちょっと用事がある。モルゲンレーテ関連だ。なので22時くらいから外出許可を貰えるか?」
「……モルゲンレーテで22時、ねぇ」
何故かジト目で俺の方を眺めてくるマリュー。その目にはどこか俺を非難するような色がある。
「別にやましい事は無いぞ?」
「へぇ。……キラ君に聞いたんだけど、エリカ・シモンズ主任って言ったっけ? 凄い美人らしいじゃない。その彼女が勤めている所に夜も更けてから出向くのにやましい事はない……ねぇ」
マリューの言葉を頭の中で反芻して考え……マリューが何を考えているのかを理解する。
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