銀行強盗
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指す先には、ゆらゆら揺れるゲコ太ストラップ。
「あっ・・・」
「ププッ・・・」
「「「あ、あはははは・・・」」」
それに気づいた御坂は顔を真っ赤にし、白井はふきだす。柵川中学の3人は苦笑い。とりあえず行き先は広告のクレープ屋さんに決定した。
「うわぁ・・・すっごい人・・・」
「なんでこんなに・・・」
クレープ屋さんのある公園に行くと、小さい子供とその保護者らしき人であふれかえっていた。旗をもったツアーガイドらしき人がいるのを見ると、おそらく今度学園都市の学校に入学する子供たちの見学ツアーのようなものだろう。
「タイミングが悪かったみたいですね・・・」
「先にベンチを確保してきますわ。」
「佐天さん、私たちのクレープお願いしますね。」
そう言って白井と初春がベンチ確保に。さらに蓮も
「げっ、そういや昨日外食したから金がない・・・」
「貸そうか?」
「いや、そこに銀行あるし生活費もついでにおろしてくる。」
そう言って銀行に向かってしまう。こうして残された佐天が後ろを見ると待ちきれないといった御坂の姿。
「・・・え?なに?」
「いえ・・・順番かわります・・・?」
「いいの!?・・・じゃなくて、別に順番なんて・・・私はクレープさえ買えたら別にそれでいいんだし・・・」
一瞬明るくなってしまった表情を隠して強がろうとする御坂だが、ゲコ太を手にはしゃぐ子供をうらやましそうに見ているためにまったく隠せていない。そんな様子をみて佐天はこっそりため息をつく。そして佐天の順番がくる。
「お待たせしました。はい、どうぞ。最後の1個ですよ。」
「どうも。ってえっ?最後?」
クレープを受け取り、まったくと言っていいほど欲しくないストラップを受け取ろうとしたとき、店員のまさかの言葉に聞き返してしまう。その瞬間後ろから発せられる負のオーラ。
「ううぅぅぅ・・・・・・」
御坂が地面にひれ伏して悲しんでいた。
「え、え〜とあのぉ・・・」
「・・・うぅ、なに?」
佐天が呼びかけるとゆっくりふり返る御坂。その御坂にゲコ太を差し出す。
「よかったらこれ・・・」
「えっ、いいの!?ほんとにいいの!?」
「え、えぇ・・・」
佐天の手を、正確にはゲコ太を握りしめながら訊いてくる御坂にちょっと押されながらも頷く。佐天としてはいらなかったものだから惜しくもなんともない。
「ありがと〜!!!!」
「い、いえ・・・」
こうしてゲコ太を手に入れてご機嫌な御坂はクレープを手に白井と初春のところに向かう間、鼻歌まじりにスキップしていた。
「よかったですね。」
「え?」
クレープを食べながら、生クリームに納豆のトッピングのクレ
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