幼年期編
第5章
帰省しよう〜Part.1〜
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詩菜は心の中でそうこぼしながらも「刀夜さんの“フラグ体質”が遺伝してないといいですけど…」と小声でいいながら2人の手を引いて歩いていく。ちなみにその声が美琴には聞こえていたようで美琴は「遺伝なんだ…」と呟きつつ少し肩を落としていた。
「ふふ、美琴さん“(フラグ体質のせいで)いろいろと”大変だろうけど当麻をよろしくお願いしますね」
「いえ、好きでしてることですから。どーんと任せちゃってください」
「…いや、普通は俺がみことのことを任されるんじゃないかなーとかおもうんでせうが」
詩菜と美琴がそんな話をしていた時に発せられた当麻の意見は当然のようにスルーされたのだった。
そんな話をしつつ駐車場に5分ほどで到着、ちなみにいまは駐車場をでて車で移動中だ。今回、先に行くことになっている御坂家までは、車で片道20分ほどの距離になる。
「あ、そうだ美琴さん、当麻さん」
「…はい、なんですか?」
「…なんだよ母さん」
あと数分で御坂邸に到着するかというとき詩菜が2人に声をかける。
2人も返す声には元気はない。別にこれと言って大変なことがあったわけではないのだが電車に乗ったことで疲れが出たのだろう。その証拠に美琴も当麻も先ほど小さくあくびをしていたのを詩菜が見ている。
「美鈴さんから伝言です。“今日は重大な発表を2つほどするから心して来るように”だそうですよ。ちなみに私も何を発表するつもりなのかは、“聞いて”いませんからちょっと楽しみにしてるんですよ」
「なんだろ、当麻はなんか聞いてる?」
「いや、みことが知らんのにおれがしるかよ…でも、まぁ悪いことじゃないだろ」
美鈴と友人として仲のいい詩菜も知らないこと、となると聞いている可能性があるのは美琴の父である旅掛くらいのものだろう。それから推測すると美鈴は一番(もしくは二番)に美琴に知らせたかったということになる。
(もっとも詩菜さんは“聞いて”ないだけで気付いてはいるっぽいけどね。いったい、なんなんだろ?ま、当麻の言うとおり悪いことじゃないだろうし…)
それに美琴は自分の母である美鈴を信頼している、それに学園都市にいるときと違っていまは家も目と鼻の先なのだ。それならば――
「美琴さん、当麻さん着きましたよ」
「はい」
「はーい」
(ママに直接聞けばいいわよね?)
――美琴がそう思うのも自明の理であろう。
「おかえりなさい、美琴ちゃん、当麻くん」
「?ただいま、ママ」
「ただいまです、美鈴さん」
美琴は数ヶ月ぶりにみる美鈴に少し違和感を覚えた、な
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