暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
7話:赤き龍騎士と高速のカブトムシ
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れと同時にウェザー・ドーパントの体はわずかだが宙に浮いているのを、なのは達は見ていた。
(な、何が起きている!?一体どうやって!?)
とその時、腹部を蹴られたのか、ウェザー・ドーパントは後方へと吹き飛ばされる。
〈 FANAL ATACK RIDE・ka ka ka KABUTO! 〉
〈 Rider kick 〉
さらにそこに追い打ちのように聞こえる音声と共に、ウェザー・ドーパントは爆煙に包まれる。
〈 Clock over 〉
その音声と共に、俺は通常の世界へと舞い戻る。俺の後ろには、最後の一撃を食らい人間の姿で地に伏せているウェザー・ドーパントがいる。そのそばにはウェザーメモリと、奪われたジュエルシードがあった。
「あなた…一体、何を…」
「今説明しても、多分理解できないだろう」
ウェザー・ドーパント…いや、今は『井坂深紅郎』の質問にそう言い放ち、俺はカブトからディケイドへと戻る。
そして地面へと手を伸ばし、落ちているジュエルシードを掴む。
(メモリーの方はメモリブレイクじゃねぇと無理か…。にしても、体がきつい…)
「…任務失敗、ですか…」
「これから攻撃すれば奪えるかもしれねぇぞ…?」
「止めておきます。私の体も、限界ですしね…」
ゆっくりとそう言いながら立ち上がる井坂。その後ろに灰色のオーロラが出てきた。
「また会いましょう。ディケイド」
そう言って井坂は灰色のオーロラに包まれその場を去っていった。
「…俺としては、もう会いたくないんだが……」
去った後に俺は小さくつぶやく。そしてそこになのはとユーノ、テスタロッサと狼がやってくる。
「…ジュエルシード、渡して―――」
「ダメだ」
「んな!?何でだい!?」
「そんな気分なだけだ」
そう言って、俺もその場から離れようとする。だが、それをさせまいとテスタロッサが俺の前に出てデバイスを構える。
「…………」
「……はぁ…」
にらみ殺すように俺を見てくる。俺は小さなため息をつき、テスタロッサが構えるデバイスを掴む。
「っ!」
「反応、出来たか?」
こいつはウェザー・ドーパントの攻撃を、直撃ではなかったとはいえ受けたんだ。はっきり言って戦えるような状態じゃないだろ。
「お前がそんな状態じゃ、こいつもまともに戦えない。そう判断しただけだ。何か反論は?」
「くっ…」
そう言ってデバイスを押しながら放す。テスタロッサはよろけながらも反論することもなく、ただこちらをじっとにらんでくる。
「それじゃ、俺はもうお暇と行かせてもらうぞ」
「あっ、まっ―――」
〈 ATACK RIDE・IN
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