機動戦士ガンダムSEED
0183話
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「貴方達2人に見て貰いたいのはこっちよ」
通路の先にあるドアを抜けると、そこにあったのはガンダムタイプのMSだった。オーブの量産型MS、M1アストレイ。そのM1アストレイが数十機近くMS用のメンテナンスベッドに立った状態で並んでいた。
「これって……」
「そう驚く事でもないでしょう? 貴方達のストライクやブリッツもヘリオポリスで造られていたんだから」
「なるほど、あの5機のMSを造りながらもその技術を吸収していた訳か」
「そうなるわね。でもそのくらいのメリットがないと中立国であるオーブが連合に協力はしないでしょう?」
さすがに強かだが、まぁ言いたい事は分からないでもない。そもそも連合と組んでいた事が露見すればザフトに狙われるのだ。……幸い、ヘリオポリス崩壊の件と併せて有耶無耶にはなったようだが、だからと言って外交的に失点であったのは間違いないだろう。
「これが中立国オーブという国の、本当の姿だ」
そんな事を考えていると、少し離れた所からそう声が聞こえてくる。声のした方へと視線を向けると、そこには昨日着ていたドレスとは違い、アークエンジェルでしていたような身軽な格好に身を包んだカガリの姿があった。
ウズミに殴られたのだろう、頬を赤く腫らしながらどこか不満そうにこちらを見ている。……いや、不満なのはオーブがMSを開発していたという事か。
「カガリ……」
カガリを見て思わず呟いたキラに構わずにエリカが機体の解説を進める。
「これはM1アストレイ。モルゲンレーテ社製のオーブ軍の機体よ」
「これを、オーブはどうするつもりなんですか?」
「どうって?」
「これはオーブの守りだ。お前も知っているだろう? オーブは他国を侵略しない、他国の侵略を許さない、そして他国の争いに介入しない。その意志を貫く為の力さ。オーブはそういう国だ……いや、そういう国の筈だった。父上が裏切るまではな」
「あら、まだ仰ってるんですか? そうではないと何度も申し上げたでしょう? ヘリオポリスが地球軍のMS開発に手を貸してたなんて事、ウズミ様はご存じなかっ」
「黙れ! そんな言い訳、通ると思うのか! 国の最高責任者が知らなかったと言った所でそれも罪だ」
「だから、責任はお取りに……」
このままだとどんどん関係ない方向に言い合いが発展するのは間違いない、か。
溜息を一つ吐いてから足に力を入れ、床を軽く踏み抜く。
ドゥンッ!
あくまでも俺に取っての軽くであって常人にすれば桁外れの力である事は間違いなく、鈍い音が周囲に響き渡る。床を見ると、俺の足が数cm鋼鉄製の床へと埋まっているのが分かった。
「俺とキラは茶番を見学する為に呼ばれたのか? それならもう腹一杯なんだが」
「……え? あ、
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