幕間2 狂える騎士と狂信者
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「悪魔っていると思うか?」
「急に何言ってんすかリーダー?」
「俺はさ、悪魔って実際にいると思うんだよね」
「どうしたんっすか、腕の模様ばっかりみて?」
「これを見てるとさ、なんか気分がこう……昂ぶってきちゃってさ、これ血の色に見えるだろ」
「それってこの間の連中を殺ってるときに突然浮かんできた模様っすよね」
「なんかこうさ……ただ殺ってるだけじゃつまらねぇなって思ってたのよ…あん時」
「……はぁ」
「そうしたら、急に腕が痛み出して、気が付いたらこれが浮き出てんだよ……これってなんか運命感じない?」
「…まあ、確かに」
「だよな!殺しても殺しても物足りないって思ってたんだよ、そしたらこいつが出てきた。マ・ジ・で、興奮したぜ」
「……そうっすか」
「……でもさぁ…あれ以来何も起きねぇし、欲求不満なんだよねぇ…、それにさ……」
「はい?」
「もし本当に悪魔が出てきたら、俺どう声かけりゃいいんだろ……」
「な…何言ってんすか?」
「いやさ、俺らみたいな犯罪者って他の奴らから、悪魔だって言われるジャン?」
「まあ、そっすね」
「それってさ、本物の悪魔に失礼だと思わない?そこんとこなんか釈然としないっつーかさ」
「は…はぁ」
「だからさ……」
「はい?」
「もし本当に悪魔が出てきたら、お前ちょっと生贄になってくれない?」
「な……何言ってんすか!?」
「いやさ、万が一本当の悪魔が出てきちゃったらさ、茶菓子の一つ出すのが礼儀じゃん。でも悪魔に茶菓子ってのもなーんか滑稽な話だよね。だから、手っ取り早く、人間を喰ってもらったほうが、向こうにもこっちにも都合がよくね?」
「いや…それじゃ、別に俺じゃなくても……適当にそこら辺からさらってきた奴でも良いじゃないっすか!?」
「……」
「俺、あんたに憧れてこの笑う棺桶(ラフィン・コフィン)に入ったんすよ!?まだ殺したんねぇんだ…悪魔の生贄なんて……」
「……ぷ…ぷくくくく」
「……は?」
「あーーはっはっはっはっはっはっはっはっ」
「り…リーダー?」
「ごめんごめん…冗談だって。本当の悪魔なんて出てこないって。ぜーんぶ俺の妄想」
「あ……な、なんだ。脅かさないで下さいよ」
「けど、お前のおびえてる顔もけっこうそそられたぜ……」
「り、リーダー。冗談もそれくらいにしてくださいよぉ」
「悪い悪い……。でもさ…」
「え?」
「悪魔に喰われるのもけっこう貴重な体験だと思わない?」
「そりゃあ、実際にあった事ないっすから」
「だよねぇ……あーあ、本当に悪魔とか来てくん
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