幕間2 狂える騎士と狂信者
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彼は何処とも知れない森の中を彷徨っていた。
ここ何日間は何も食べることなく、ただただ彷徨い歩く。
何も食べなくても生きる事は出来る。
何故なら此処は現実の世界ではなく、ゲームの世界なのだから。
だが、ゲームでも人は死ぬ。
あの初日の茅場明彦の宣言で、このゲームは死を招くデスゲームへと変貌してしまったのだから。
彼はそのデスゲームを仲間と共に生きていこうと誓った。
死ぬのは怖かったが仲間と一緒なら生きていけると思った。
だがそんな日常も長くは続かなかった。
彼らの輪に一人の少年とそのパートナーの少女が加わった。
少年は相当強く、少女はそれ以上に強かった。
彼は少年達に助けてもらい、自分達の仲間に加わらないかと誘いを掛けた。
少年と少女は少し悩むが、結局は輪に加わった。
今思えばそれが間違いだった。
彼はその日家を買った。
自分達の住むための大きな家を。
金銭を全部使って家を買い、意気揚々と彼は宿へと戻る。
だが、宿に戻ってみると誰もいなかった。
不思議に思うが、その理由は意外と早く分かった。
仲間が死んだ。
たった一人の男に殺された。
あの少年と少女も立ち向かったが、結局軽くあしらわれた。
少年は彼に告白した。
自分が忌み嫌われる存在であるという事を。
彼は混乱した。
仲間が死んだ。
ナゼ?
男に殺されたから。
ナゼコロサレタ?
偶々そこにいたから。
ナゼソコニイッタ?
金を稼ぐため。
ソコガドンナトコロカシッテイタノカ?
少なくとも少年と少女は知っていた。
じゃあ、殺されたのは……
カレラノセイダ
憎い。
にくい。
ニクイ。
あの少年が憎い。
殺した男が憎い。
このゲームが憎い。
ニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニ
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