第二章
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これですね」
「それは魔球や」
彼の高速スライダーもそうだというのだ。
「あの稲尾より上やな」
「いや、そこまではとても」
「わしは稲尾の高速スライダーを見てきたんや」
言いながら若き現役時代のことを思い出す。
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