第一幕その五
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憎くない筈がない」
ティボルトの声は憎悪で燃えていた。
「私もキャブレット家の者だ。そして御前も」
「はい」
ジュリエットは悲しみと辛さを隠して頷いた。
「キャブレット家の者です」
「そうだ、キャブレット家の真の繁栄はモンタギューを倒してこそだ」
彼は言う。
「だからだ。わかるな」
「わかっています」
ジュリエットは俯いていた。だからディボルトは彼女の表情には気付かなかった。その悲しみに。
「キャブレットの名にかけて」
彼はモンタギューの者達を討つと誓っていた。だがジュリエットは違っていた。愛を感じていた。自分ではどうしようもない愛をである。
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